西武 森、オープナー戦術粉砕 金子から「完璧」1号3ラン

[ 2019年4月7日 05:30 ]

パ・リーグ   西武16―3日本ハム ( 2019年4月6日    東京D )

<日・西>3回2死二、三塁、左越え3ランを放つ森(撮影・尾崎 有希)
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 0―0の3回表。2番手として14年沢村賞の通算120勝右腕・金子の名前がコールされた。日本ハムの「オープナー」戦術に東京ドームのファンはざわついたが、西武・森は冷静だった。

 「あらかじめ分かっていたので、びっくりすることはなかった」

 秋山の2点二塁打で先制し、なお2死二、三塁。金子の133キロチェンジアップを捉え左翼席へ今季1号3ランを突き刺した。「追加点が欲しい場面だったので本塁打を狙った。完璧でした」。昨季も12打数4安打と得意とした右腕を粉砕。満面の笑みを浮かべた。

 本塁打こそ1本目だが、打率・483、13打点はいずれもリーグトップ。持ち味のフルスイングには磨きがかかっている。オフの自主トレでは、山川らとともに3時間ぶっ通しで打撃練習。とにかく振り込んだ。本塁打を打つまで交代できないメニューを繰り返し、大きく振り抜くことを体に染み込ませた。「(昨季と)フォームは変えてないが、自然とそうなっているのかも」と胸を張る。

 辻監督は「お兄ちゃんの分まで打ってくれた」と目を細めた。前を打つ4番・山川が5打数無安打、3三振と沈黙した影響を感じさせない19安打16得点。その攻撃の中心に、4安打4打点の森がいた。「好調の理由は分からないけど、いい感じ。まずは、このカードを勝ち越せるように、明日も勝ちたい」。相手がどんな策を講じても、鍛え抜かれたスイングがぶれることはない。(武本 万里絵)

 ▽オープナー 昨季、大リーグのレイズが導入し、広まった投手起用の新戦術。救援投手を先発させ、2番手で本来の先発投手を起用する。最初に投げる人という意味で「Opener」と呼ぶ。大リーグは2番に強打者を置く球団が多いため、力のある救援投手で初回を抑えるのが狙い。そうすることで、本来先発の投手は、1~3番の上位打線との対戦を「1巡」避けられるメリットがある。派生形として、救援陣だけで継投する「ブルペンデー」がある。

 ≪パ2冠浮上≫森(西)が昨年6月28日オリックス戦に並ぶ自己最多の1試合4安打を放ち、4打点の荒稼ぎ。今季の打率、打点を・483、13とし、両部門でパ1位に浮上した。また、3回には金子(日)から今季1号。同投手との対戦成績は、試合まで打率・304、1本塁打だったが、この日も相性の良さを生かした。なお、東京ドームではプロ初アーチ。

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2019年4月7日のニュース