栗山監督“幸村魂”で天下取り「負けたら終わりという気持ちで」

[ 2018年7月24日 06:12 ]

24日からの楽天戦に向け仙台に向かう栗山監督(撮影・高橋茂夫)
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 「幸村魂」で頂点に立つ!首位・西武を0・5ゲーム差で猛追し、今季初の首位奪取を狙う2位の日本ハムは、24日から楽天2連戦(楽天生命パーク)を行う。栗山英樹監督(57)は江戸時代の「大坂の陣」で最後まで豊臣家のために働き、幕府軍の徳川家康を追い詰めた戦国武将・真田幸村の「魂」を継承し、2年ぶりのV奪回を目指す。

 必ず最後は頂点に立つ。今季は投打の主軸だった大谷が海を渡り、さらに抑えの増井(現オリックス)と正捕手の大野(現中日)もFA移籍したが、下馬評を覆す快進撃。栗山監督は「負けたら終わり、という気持ちで必死になってやるしかない。とにかく(上位に)しがみつく」と表情を引き締めた。

 後半戦の「初陣」だった16日のオリックス戦前、指揮官は大阪市内の宿舎から天王寺公園内の茶臼山に足を運んだ。標高26メートルながら1614年の大坂冬の陣、翌年の夏の陣でも要衝となった山だ。常々「歴史からヒントをもらえる」と話す指揮官は「死を覚悟して最後まで(豊臣家への)義理を立てた」という大好きな武将の真田幸村も陣を構えた同山で「武将と野球の監督は似ている。人を、いつ、どのタイミングで使うか」と再確認した。

 実際、長いシーズンを見据えて前日のソフトバンク戦では2連投中だったセットアッパーのトンキン、宮西を温存。3年目の井口がプロ初勝利を挙げるなど、限られた戦力で同一カード3連戦3連勝を決めた。「ここからいよいよ勝負」と意気込み、今後も戦国の世の合戦のように勝負どころを見極めながら着実に歩を進める。

 真田幸村は、圧倒的に劣る戦力でも変幻自在の采配で、討ち死にする最後まで徳川家康の首を狙い、約400年後の現在も武勇を称賛されている。日本ハムも決して巨大戦力ではないが、優勝争いを演じている。8月に入れば首位・西武と2カードの直接対決もある。ぶれない采配で「夏の陣」に挑む。 (山田 忠範)

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2018年7月24日のニュース