【交流戦 球団別チェックポイント】巨人 貯金できないシーズンは全てリーグV逃す

[ 2018年5月29日 11:35 ]

鍬原(右)にスライダー系の変化球の握りと投げ方についてレクチャーする菅野(撮影・篠原岳夫)
Photo By スポニチ

 【交流戦球団別チェックポイント】

 《巨人》過去、交流戦で貯金できなかったシーズンは6度あり、全てリーグ優勝を逃している。4年ぶりのセ界制覇のためには貯金は不可欠だ。昨年は、初戦から9連敗し6勝12敗で借金6だった。3年連続して借金1で突入することになるが、セで唯一勝率1位(12、14年)を獲得しているチームの意地を見せられるか。

 《日本ハム》大田は巨人時代に広島、ヤクルト、中日、DeNA、日本ハム戦、移籍した昨年はパ5球団と古巣・巨人から本塁打をマークした。今季もすでに10本塁打と好調。12日からの阪神戦で本塁打が出れば12球団制覇となるがどうか。日本ハム所属時に12球団本塁打を達成した選手は二岡、スレッジらがいる。

 《ヤクルト》山田哲は交流戦通算20本塁打。ヤクルトではラミレス22本、バレンティン21本に次いで3位タイだ。球団別では西武戦が最多の6本で以下ロッテ4本、ソフトバンク、日本ハム3本、楽天、オリックス2本。昨年は開幕10連敗の屈辱。山田哲も打率・136とブレーキだっただけに雪辱のシーズンになる。

 《ロッテ》チームトップの5勝をマークしているボルシンガー。交流戦で白星を挙げたロッテの外国人投手は12年グライシンガーまで5人いるが、加入1年目に限ると10年マーフィー(4勝)だけ。10年は交流戦4位、リーグ戦3位ながら下克上で日本一を達成。ボルシンガーの勝ち星は吉兆になるか。

 《DeNA》ルーキー東とオリックス西の「東西」対決は実現するか。2人には三重県出身という共通点もある。DeNAは昨年に浜口が3勝を挙げた。2年連続でルーキーが交流戦3勝以上をマークすれば12年釜田3勝、13年則本3勝の楽天以来で、セ・リーグでは初めてとなる。ロッテ戦では「ソトVS内」も見られるかも!?

 《楽天》岸は中日から6勝、ヤクルトから5勝するなど交流戦通算18勝も広島だけは10試合で0勝7敗と大の苦手。広島から白星をマークすれば12球団勝利(過去17人)となるが、エルドレッドや菊池、丸らに3割以上打たれ防御率も4・87と良くない。楽天の連敗ストッパーは自身のコイ患いも止められるか。

 《中日》松坂は西武時代の06年6月9日阪神戦(甲子園)で本塁打をマークしている。交流戦で本塁打を記録した中日投手はおらず、第1号となれるか。13年目のベテラン藤井の通算本塁打は41本だが、そのうち10本が交流戦とパの投手と好相性。西武戦で本塁打を放てばパ全球団制覇弾となる。

 《オリックス》借金1以内での交流戦は14年以来3度目。13シーズン中8シーズンで貯金を作っており苦手意識はない。吉田正はケガなどの影響で昨年まで交流戦出場0、今季チーム日本人最多7本塁打の若き大砲が初めてセ界の投手たちに挑む。オリックス選手の交流戦本塁打王なら07年ローズ以来11年ぶりとなる。

 《阪神》昨年は2年ぶりに交流戦勝ち越し。通算で153勝155敗10分けとなった。通算成績で貯金があるセ球団は巨人15、中日4だけ。借金を完済し貯金をつくることができるか。チームの勝ち頭メッセンジャーはソフトバンクに5戦5敗と苦戦。楽天、ソフトバンクに勝てばパ全球団勝利となるがどうか。

 《ソフトバンク》昨年2度目の交流戦MVPを獲得した柳田。5月は打率・394、7本塁打、22打点。打率、打点はリーグトップで本塁打は2位と好調。交流戦の本塁打&打点での2冠は09年ブランコ(中)、12年中村(西)、15年畠山(ヤ)、16年山田(ヤ)と4人いるが3冠王はいない。今年こそ初代が誕生するか。

 《広島》16、17年と2年連続でセ6球団では最も勝率がいい。3年連続で交流戦リーグトップとなると12〜14年の巨人以来2球団目となる。前回の巨人は3年ともリーグ制覇しているが赤ヘル軍団も続けるか。ベテラン新井は鳥谷(神)、和田一浩(中)に続く3人目の300安打にあと2本と迫っている。

 《西武》リーグ1位で交流戦に突入するのは10年以来8年ぶり4度目。3度で並んでいたロッテ、日本ハムを抜いてパでは最多となったが、交流戦は10年の2位が最高だ。28日現在、パ本塁打王の山川は通算11打席8打数0安打。昨年の交流戦後にブレークしたパワーでセの投手陣を震え上がらせたい。

続きを表示

2018年5月29日のニュース