英明 2年エース黒河11K好投もあと1点届かず…香川監督「負けは負けです」

[ 2018年3月23日 15:59 ]

第90回選抜高校野球大会第1日・1回戦   英明2―3国学院栃木 ( 2018年3月23日    甲子園 )

<英明・国学院栃木>スコアボードを見つめ、グラウンドを去る英明・黒河
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 あと1点が遠かった。3年ぶり2度目の選抜出場を果たした香川・英明だったが、国学院栃木に2ー3で敗れた。

 「負けは負けです。完敗でした」

 香川智彦監督(60)は1点差を惜しむそぶりは見せなかった。心配していた守備の不安が現実のものとなったものの、それは想定内だった。学校のグラウンドが40メートル×70メートルと狭く、内野グラウンドを確保するのがやっと。ノックを存分にやれる環境にない分、練習では7個のケージで打撃練習に時間を割くのが英明流だったからだ。昨秋の公式戦8試合ではチーム打率・279と打撃のチームにしては物足りない数字しか残せなかった。チーム盗塁1は今選抜出場チーム最少で犠打数も22と多くなかった。それはバッティングに自信がある裏返しのデータだったはずだった。

 「攻撃でチャンスはいっぱいあったけれど。野球はヒットの数じゃない。点を取らないと」

 香川監督が悔しげに振り返ったのは、攻撃面であと一押しがなかったことだった。1点を追う2回1死2塁、7番山上慎太朗遊撃手が右翼線に落ちる二塁打を放ったが、二塁オーバーランで憤死。1点差に詰め寄った4回はなおも1死満塁と逆転チャンスだったものの、最後は併殺打で追いつくことさえできなかった。

 それでも2年生エース黒河竜司が最速137キロの直球とキレのあるフォークボールを武器に11個三振を奪う力投を見せたのは夏につながる収穫だった。「打たれたのは甘いボールばかり。もっと思ったところに投げられるようになって夏に戻ってきたい」。黒河本人は試合後反省の弁ばかり並び立てたが、球速が140キロを超えてくるようになれば注目の投手になれる可能性は高い。

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2018年3月23日のニュース