今秋ドラフト目玉は東洋大3人衆 10年早大以来の3人ドラ1なるか

[ 2018年1月25日 08:30 ]

今秋のドラフト上位候補として注目が集まる東洋大の(左から)中川、甲斐野、梅津
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 清宮(日本ハム)の7球団競合に沸いたドラフトから3カ月。プロ球団のスカウトは「次」へ動きだしている。東都大学リーグの東洋大は3人が今秋ドラフトの上位候補。甲斐野央投手(3年)、中川圭太内野手(3年)は実績十分で、梅津晃大投手(3年)は才能開花に期待がかかる。高校生は大阪桐蔭の逸材たちを見逃せない。

 昨年の戦国東都で春秋連覇を達成した東洋大の「3人衆」が今秋ドラフトの主役だ。上位候補としてスカウト陣の熱視線を浴びる。

 身長1メートル87の右腕・甲斐野は昨秋5勝を挙げ、最優秀投手とベストナインに輝いた。最速152キロの直球と決め球のフォークで35イニングで40奪三振を記録。本格的に投手を始めたのは東洋大姫路高2年の冬で、大学入学後に最速は10キロ上がった。

 結果でバックネット裏をうならせたのが甲斐野なら、潜在能力で騒然とさせたのが梅津だ。昨秋リーグ戦で初登板した、同じく1メートル87の長身右腕。未勝利ながら最速は153キロに達する。

 「目標は高く160キロを目指す。分かっていても打たれない真っすぐを投げたい」

 ベンチを外れた昨春に連日200球以上を投げ込み、体重も10キロ増やし90キロに乗せ、140キロ台前半だった球速を大幅に伸ばした。「結果を出してプロ行きを確実にしたいというよりは、もっと攻めて“おっ”と思わせたい」とさらなる進化を目指す。ある大リーグのスカウトは両投手について「メジャーでもやれるポテンシャルはある」と話している。

 俊足巧打の二塁手・中川は「高橋監督には今岡さんを超えろと言われた」。東洋大を46年間指揮して昨季限りで勇退し、2月から総監督となる高橋昭雄氏は、阪神などで通算1284安打を放ったOB今岡真訪(現ロッテ2軍監督)と比較し「今岡を十分目指せる。天才。ヒットゾーンが広い」と評価する。中川はPL学園3年時の14年夏の大阪大会で準優勝。多くのスター選手を送り出し、16年に休部となった同校出身の最後のプロ選手になるかもしれない。

 高校時代に中川と対戦したこともある甲斐野は「まさか大学でチームメートになると思わなかったけど一緒にプロにいけたらいい」と話し、中川は「3人で(ドラフト)1位で入るのが一番」と言った。同一チームから3人が1位指名されれば、10年ドラフトで早大の斎藤佑樹(日本ハム)、大石達也(西武)、福井優也(広島)が指名されて以来8年ぶり7度目となる。 (渡辺 剛太)

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2018年1月25日のニュース