“虎の恋人”ロザリオ 捕手あるぞ!超強力打線夢じゃない

[ 2017年12月4日 05:30 ]

前韓国・ハンファのロザリオ
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 「セ界最強打線」の結成も夢じゃない!?阪神が交渉中で、獲得が濃厚のウィリン・ロザリオ内野手(前韓国ハンファ=28)が3日(現地時間2日)、ドミニカ共和国のウィンターリーグに捕手で出場した。メジャーでは300試合を超える捕手出場歴があり、正式獲得の暁には一塁起用以外の選択肢も生まれるかもしれない。

 まだ正式契約が成立したわけではない。とはいえ、夢は膨らむばかりだ。ロザリオが母国で捕手としての調整も開始した。エスコヒド戦に「5番・捕手」で先発出場。期待の打撃では2打数無安打1四球でも捕手としては6回まで2投手をリードして1点しか許さなかった。7回からは交代。いまも無難に捕手をこなせることを証明した格好だ。

 15年以降は一塁が定位置で阪神も一塁手として構想。ただ、球団関係者が「無理にやらせる必要はないけど、ロザリオは捕手もできる」と把握しているように本来は捕手だ。捕逸が多く盗塁阻止率も低かったため、守備力は高いとは言えない。それでも12〜14年までロッキーズの正捕手を務めるなど捕手としてメジャー通算323試合(先発313試合)出場。最低限以上のスキルを備えていることは確かだ。

 「捕手ロザリオ」の選択肢が増えれば、新たな構想も膨らむ。打力重視でロザリオを捕手起用した場合、空いた一塁に中谷を置くことが可能だ。通常3枠を割く捕手を2枠に節約することや同郷のマテオ、ドリスの登板に合わせた「抑え捕手」として活用することもできる。

 谷本修球団本部長は前日2日の時点で交渉について「粛々と進めていきます。げたを履くまで分からないので」と慎重に言葉を選んだ。既に詰めの段階を迎えているとみられ、加入が待ち遠しい。

 ≪日本では珍しく≫プロ野球の外国人捕手は、言語の違いによるコミュニケーションの問題から珍しく、70年以降でも77、78年ギャレット(広)が12試合、90、91年ディアズ(ロ)が21試合、94年キャブレラ(オ)、00年ディンゴ(中)が各1試合出場しているだけ。ただしチーム事情から過去に経験のある捕手を務めたケースがほとんどで、捕手として来日したディンゴも出場は専ら外野手だった。

 ≪日系人以外はなし≫阪神では過去、ハワイ出身で後に監督も務めた田中義雄が正捕手で37年秋から44年にかけて428試合、同じく藤重登が59年から61年の所属で114試合マスクを被っているが、日系人以外の助っ人が捕手を務めたことはない。

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2017年12月4日のニュース