金本阪神 就任最多貯金5!6度目挑戦ついに「どんどん増やして」

[ 2017年5月5日 09:00 ]

セ・リーグ   阪神7―1ヤクルト ( 2017年5月4日    神宮 )

<ヤ・神>5回1死一塁、福留(右)が右翼席へ2ランを放ち金本監督に迎えられる
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 やっと壁を破った!阪神は4日のヤクルト戦(神宮)に7―1で快勝した。主将を務める4番・福留孝介外野手(40)が先制打&3号2ランと、3安打3打点の大暴れ。金本知憲監督(49)に、就任2年目、6度目の挑戦で初の貯金5をもたらした。5日からは甲子園に舞台を移し、2ゲーム差で追う広島との首位攻防3連戦。連勝なら、6日にも単独首位に立てる。いざ、奪首だ!

 今、これ以上に頼れる男はいない。前日4安打1打点の福留が、連日の大暴れ。主将のバットにけん引された打線も15安打7得点と爆発し、6度目の挑戦で「貯金5」の壁を打ち破った。

 「いい日もあるし、ああいう(走者を置いて全4打席で凡退した2日のような)日もあるけど、昨日は昨日、きょうはきょうと切り替えられたのがよかった。毎日、打てるのに越したことはないけど、なかなか出来ない日もある。毎日、打とうとはしている」

 この日は福留の言葉を借りれば「いい日」だった。初回2死一塁の第1打席で中前打。波に乗ると、「福留劇場」第1幕は両軍スコアレスの3回2死三塁だ。カウント3―1から外角低めのボール気味の球を中前へはじき返し、均衡を破った。

 「(本塁打は)風。風に助けられた。低めを捨てたのがよかった。高めを狙おうと思って、たまたまうまく反応できた。きょうは1打席目から高めも低めも見えていたので、気分よく行けた」

 クライマックスは5回だ。中谷のソロで3点差とし、なおも1死一塁。石川に最高の追い打ちをかけた。カウント1ストライクから内角高めのスライダーを強振。右翼席最前部へ3号2ランを放ち、前日から続けた5打席連続安打を気持ちよく締めくくった。主将に続けとばかりに、打線はなおも梅野、藤浪の適時打で加点。この回に一挙5得点し、試合を決めた。

 「(福留の先制打が)大きかった。(直前の)糸井で入らなくてね。あれで、糸井も救われるわけよ。そういうのが助け合いというかね。よかった。大きかったよ」

 金本監督以来となる猛虎の「40歳4番」。「最年長で実績もある孝介に頼むのが一番いい」と主将の重責も託した、自らの後継者とも言うべき背番号8の躍動に、指揮官の頬も緩むばかりだ。六度目の挑戦で就任後初の貯金5に到達したことについては「別に貯金5が目標じゃないし(笑)。どんどん増やしていけるようにやっていくだけ」と意に介さなかったが、金本阪神の流れを変える1勝になったことは間違いない。その立役者こそ、福留だった。

 5日からは広島との首位攻防3連戦。指揮官は「今季を戦っていく上で常に、上位にいるチームとの対戦には違う気持ちを持って挑まないと。やっぱり上にいるチーム相手には気合も倍、入れてほしい」とナインに気概を求めた。こどもの日だが、甲子園での「鯉のぼり」は許さない。(惟任 貴信)

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