糸井 復活へ秘密兵器!オリ時代から導入の「元気球」

[ 2017年2月21日 05:37 ]

ティー打撃でボールを手にしながら、フォームを確認する糸井
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 復活のカギは「元気球」だ。新加入した阪神の糸井嘉男外野手(35)が沖縄・宜野座キャンプに、オリックス時代から愛用する特製の打撃用重量ボールを持ち込んでいたことが20日、判明した。現在は右膝関節炎からのリハビリ中で使用していないが、通常時に打ち込んでいた「特種球」の使用解禁が、復活を知らせることになりそうだ。

 自らを人気漫画『ドラゴンボール』に登場する「超(スーパー)サイヤ人」に例えた「超人」糸井が沖縄に持ち込んだのは、7個集めればどんな願いも叶えてくれる「ドラゴンボール」ではなく、自力でパワーアップを目指すための特殊球だった。球団関係者が「数十球、沖縄にも持ってきているとのこと。オリックスの時にガンガン打ち込んでいたもの」と説明した。

 外見はNPBの公認球と変わらないが、持ってみると、その違いは歴然。重量は通常のものより、約100グラムも重い約240グラム。オリックス時代の13年オフから導入し、ティー打撃時に使用してスイングの強化を図ってきた。翌14年には打率・331、19本塁打、81打点と自身のキャリアハイを記録したように効果抜群で、糸井にとっての必須アイテムになっている。オリックス時代は「糸井・7」と黒のマジックで太々と書かれたカラーボックスに積まれたボールの山が異質な存在感を放っていたといい、当時の関係者から、いつしか「糸井ボール」と呼ばれるようになった。

 糸井自身は第4クールの17日から屋外フリー打撃を開始し3日連続となった19日は31スイングで3本の柵越え。本来の打撃にはほど遠いが「(調子は)ぼちぼちですね。焦らずやります」と語る表情に笑顔が戻ってきた。きょう21日から始まる第5クールでの完全合流には慎重な姿勢を見せているが、確実に前進している。

 球団関係者によれば、右膝関節炎のリハビリに励む現在はまだ使用していないが、近日中に解禁する可能性があるという。通常時に打ち込んでいた特殊球の使用解禁が完全復活へのプロローグになると言っていい。

 「ドラゴンボール」の主人公・孫悟空が必殺技の一つとする「元気玉」は地上に存在する、あらゆる生命体から少しずつのエネルギーを集め、それを相手に投げつけるもの。現在の糸井も多くの注目を浴びながら、黙々とエネルギーを補充し回復を図っている。超人のバットから「元気玉」ならぬ「元気球」が打ち放たれる時が待ち遠しい。

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