巨人・菅野 38日ぶり勝った!左足不安も“男気”登録即7勝

[ 2016年8月17日 05:30 ]

<中・巨>6回無失点で7勝目を挙げた菅野

セ・リーグ 巨人2―0中日

(8月16日 ナゴヤD)
 巨人・菅野は一息吐くと、笑みを浮かべた。「月に一回しか勝ってないので凄く久しぶりに感じます」。6回4安打無失点。7月9日DeNA戦(東京ドーム)以来38日ぶりの7勝目は身を粉にしてつかんだ。

 珍しく制球に苦しんだ。それでも2点をもらった直後の4回1死一、二塁で平田、高橋を連続三振に仕留めた。5回2死一、二塁でも荒木を三ゴロ。ピンチは招いても、本塁には還さなかった。「(小林)誠司のリードにも助けられた」と感謝も忘れなかった。

 5日の広島戦(マツダ)の登板中に左足親指のマメをつぶし、出場選手登録を抹消された。マメだけなら血を抜けば対処できるが、爪も剥がれていた。翌日に出場選手登録を抹消。ランニングでも激痛が走るため、エアロバイクを代用。最短10日での復帰を目指し患部の回復を待った。

 「ちょっとでも自分が試合で投げられると思った以上、マウンドに上がらないと悔いが残る。チームに迷惑がかかると思ったら、投げてはいない。難しい判断でした」

 8月に入り、チームは首位・広島を追走。打線の状態も一気に上がってきた。エースの責任感は日に日に増した。「走るのは(登板日までに)何とかなります。スパイクを履いて、傾斜で投げられれば大丈夫」。最後は気持ちが勝っていた。規定投球回(143)にも到達。新人から4年連続は巨人では江川卓(78~87年)以来となった。

 菅野は「内容は自己満足(の世界)。あと2イニングは投げたかった。そこはチームにも良いところなので」と反省を忘れなかった。高橋監督も「次に向けてのいいきっかけにしてほしい」とさらなる期待を寄せた。次回は23日の広島戦(東京ドーム)を予定。6・5ゲーム差で追う首位をエースが叩き、逆転優勝へと導く。 (川手 達矢)

 ≪江川以来4年連続規定投球回数到達≫菅野(巨)が6回無失点で7勝目。今季の投球回が143回1/3となり、4年連続のシーズン規定投球回到達を果たした。巨人で入団1年目から4年以上続けたのは79~87年江川の9年連続以来29年ぶり5人目。なお、過去4人の4年目までの通算防御率を調べると中尾の1・90が1位。菅野が現在の防御率2・29を維持すれば、これに次ぐ2位で、ドラフト制以降では江川の2・45を上回るトップの数字と内容面も光る。

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