由伸巨人 五輪後からスパートかける クルーズ9日復帰

[ 2016年8月9日 05:30 ]

広島から航空機で帰京する高橋監督

 五輪後にスパートだ。首位・広島3連戦で勝ち越すなどゲーム差を5・5まで縮めた2位・巨人の高橋由伸監督(41)が8日、開催中のリオ五輪が終了する22日以降を逆転優勝への総仕上げの時期に設定した。23日からは本拠地で広島と再激突。今後2週間で戦力整備も並行し、第4コーナーを回って一気に抜け出すムチを入れる。

 午前8時20分すぎ。広島空港に姿を現した高橋監督は、穏やかな表情だった。前夜は4年ぶりの8連勝目前で、広島に逆転サヨナラ敗戦。約11時間前の悔しさを指揮官は、切り替えていた。

 敵地での直接対決3連勝を逃した7日の試合は今季の100試合目だった。52勝45敗3分けの貯金7、首位・広島に5・5ゲーム差の2位だ。残り43試合。終盤戦の心持ちを指揮官は「現役時代は残り30試合とかで数え始めてたけど、意外に長く感じる。そこからなかなか減らないなって感じだよね」と言った。今季は2週間後の23日からの広島3連戦(東京ドーム)以降が残り31試合になる。次回の直接対決がラストスパートの起点だ。

 用意は周到だ。23日までに12試合。勝ちながら戦力整備の期間とする。9日は左足首を痛めていたクルーズの1軍合流が濃厚だ。一方で坂本、阿部、村田の新クリーンアップで9勝2敗、6戦連続2桁安打を記録するなど打線は好調。クルーズの効果的な配置を2週間で探ることができる。投手では、左足親指爪の血まめで6日に出場選手登録を抹消されたエース菅野が、最短なら16日の中日戦(ナゴヤドーム)で復帰。1戦を経て翌週の広島戦に万全を期して投入できる。投打ともこの2週間で好不調を見極め、最善の布陣でスパートに入る。

 日本時間22日にはリオ五輪が閉幕。メダル争いの後はV争いで日本を熱くする。前夜の敗戦にも「これから勝負どころに向けて、今のところいいところしか浮かんでいない」と言った指揮官。新人監督が、どっしりと構えて最終盤に突入する。  (春川 英樹)

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2016年8月9日のニュース