摂津 4カ月ぶり1軍合流 工藤監督期待「上で投げてくれれば」

[ 2016年8月2日 05:30 ]

西武第二球場で行われた投手練習に合流したソフトバンクの摂津

 ソフトバンクは工藤監督が勝負の夏場に向けてとっておきのカードを切る。指名を受けたのは摂津だった。「ファームの方でずっと自分で課題を持ってやってきてくれた。それをしっかりやってゲームをつくってくれればいい」。指揮官はペナントレースの正念場を迎えるにあたり右腕の実績に期待をかけた

 西武第2球場に姿を見せた摂津は真っ黒に日焼けしていた。4月8日に出場選手登録を抹消されてから約4カ月。ようやく巡ってきた出番に表情も明るかった。報道陣にこそ「(僕のことは)何も書かないでください」とそっけなかったが、それは今季これまで結果を残してこなかったエースの意地だったのかもしれなかった。

 工藤監督は摂津の復帰について「球速も上がってきたし、シンカーも落ちてきていると報告を受けた。カーブもよくなってきているというので、そのまま上で投げてくれればいい」と説明した。その上で「8月の勝負どころで実績、経験がある投手の勝負勘は大きい」とも話した。

 開幕投手に選ばれながら3試合の先発で0勝2敗。昨年まで5年連続2桁勝利を続けてきた摂津にとっては不本意だったに違いない。ファームでは10試合に登板、6勝0敗で防御率1・87と結果を積み上げてきた。摂津にとっては、今回の登板が本当の意味での今季開幕試合になる。「若い投手なら、あっ、失投になってしまいましたというのもあるだろうけど、摂津投手ぐらいになるとその辺の見極めもできるだろうからね」。前カードで日本ハムに1勝2敗と負け越しているだけに、巻き返しのためには大事な西武戦。ここが右腕の力の見せどころだ。(田中 貴久)

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2016年8月2日のニュース