阪神 苦投のエース藤浪 制球利かず6回で124球

[ 2016年5月20日 09:41 ]

<神・中>4回2死一・二塁、藤浪は大島に四球を与え天を仰ぐ

セ・リーグ 阪神3―2中日

(5月19日 甲子園)
 阪神・藤浪は6回6安打2失点。悪いなりに粘った。先発投手として最低限の役割は果たしたとはいえ、もちろん藤浪に笑顔はない。「終始いい流れを作れませんでした。やってはいけない四球にカウントを悪くして打たれるとか。試合に勝ったから言えることですけどね」。次々と反省の弁を並べた。

 立ち上がりに、つまづいた。初回、先頭の大島への四球を皮切りに1死一、二塁の危機を招き、打席にビシエド。そのバットを147キロのツーシームでへし折るも、打球を右翼線に運ばれた。なおも2死二、三塁から、今度は自らの暴投で追加点を献上。制球難からの一人相撲で、あっさりと2点の先制を許した。

 2回以降も、我慢の投球が続いた。3回以外は毎回、走者を背負う苦しい展開。4回には2死満塁、6回にも無死一、二塁と2度の窮地に陥ったものの、要所を締めた。制球が利かないといっても、勝負所では直球、カットボールの軸球2本柱を、腕を振って投じるしかない。そして、力でねじ伏せた。6回終了時で投じた124球という球数が、その苦闘ぶりを如実に物語った。

 「(この日の反省が)次につながるようにしたい。なんとか、チームが苦しい時に助けられるようにしたい」

 結果的に、打線に黒星を消してもらった。次こそは、自分の投球で―。指揮官も「まあできればスンナリ8回、9回まで行ってほしかったですけど。次回への課題が残りましたね」と次回登板での復調に期待を寄せた。(惟任 貴信)

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2016年5月20日のニュース