ソフトB 12カードぶり負け越し 森がサファテがまさかの被弾

[ 2016年5月20日 05:30 ]

<ソ・日>10回無死二塁、レアードに2ランを浴びるサファテ

パ・リーグ ソフトバンク6―8日本ハム

(5月19日 ヤフオクD)
 どうしたタカ投!3被弾で12カードぶりの負け越し!ソフトバンクは19日、日本ハム戦で6回、森唯斗投手(24)が代打・谷口に同点3ラン、8回は寺原隼人投手(32)が、また延長10回には守護神のデニス・サファテ投手(35)がレアードに2打席連続弾を浴びた。これでパ・リーグ1位の今季45被弾となった。

 鶴岡のミットは外角低めだった。だが、守護神サファテの投じた151キロは強い磁石でも存在するかのようにレアードの大好きな真ん中高めへ吸い込まれていく。延長10回無死二塁、2打席連続のアーチをかけられ、2点を許す。力尽きた。

 「狙ったところから内側に入った。願わくばこの一発が最後になることを祈るよ」。守護神は肩を落とした。

 これで何発目だろうか…。同点の8回1死だ。3番手の寺原もレアードに勝ち越しソロを浴びた。2球連続外角のスライダーがボールとなり、3球続けたスライダーが真ん中高めに浮いたところを左翼上段に叩き込まれる。今季レアードの12本塁打のうち6発までもがソフトバンク戦だ。

 試合後、工藤監督は首をかしげる。「外角のボールをレフトにホームランにするということはインサイドの球はホームランにならないということ。研究はしているが、そこにいき切れていない」。18日に先発の和田、この日の東浜はレアードの内角を攻め抜き、無安打に抑えた。指揮官は試合中に「(レアードへの内角攻めは)走者がいてもいなくても同じ」と鶴岡に念押ししたが、意図は十分に伝わっていなかった。

 3点リードの6回1死一、二塁では2番手・森が代打・谷口に同点の3ランを浴び、チームは今季4度目の1試合3被弾。40試合で45被弾はリーグ1位の不名誉な称号だ。シーズン平均161被弾ペースだが、チーム防御率3・27は逆に1位の奇妙な逆転現象が起こる。「本塁打はダメだけど四球、四球で走者をためるのはもっとダメだと思う」と鶴岡。チームは昨季から四球撲滅をテーマに掲げており、113四球もリーグ最少だが、ここまで深刻な「一発病」はさすがに想定外だ。

 「勝負するのか、歩かせるのかの選択は必要。次の打者、その次の打者まで考えないと」と工藤監督。それは究極の選択だ。結果が出れば称賛され、失敗すれば叩かれる。ただ、それもまた勝負師の背負う宿命だ。

 チームは12カードぶりの負け越しを喫した。逆にそれだけ、勝ち続けた証しでもある。「しっかり、切り替えて頑張るのがうちのチーム」。指揮官の表情はすでに次のカードに向かっていた。(福浦 健太郎)

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2016年5月20日のニュース