寺内が第3捕手!小林誠、相川の2人態勢で由伸監督「危機管理」

[ 2016年4月20日 05:32 ]

小林(左)、村田バッテリーコーチ(右)から本塁タッチの仕方を教わる寺内

 熊本地震の影響で、九州での中日2連戦(19日熊本、20日鹿児島)が中止になった巨人は19日、川崎市のジャイアンツ球場で全体練習を行い、寺内崇幸内野手(32)が捕手の練習に取り組んだ。現在1軍の捕手は2人態勢とあって、「第3捕手」としてスタンバイさせる方針。コリジョン(衝突)ルールも想定し、不測の事態に備えた。

 ジャイアンツ球場のサブグラウンド。捕手練習を行う内野手の寺内の姿があった。捕球練習を行い、今季から採用されたコリジョンルールを確認。村田善バッテリーコーチの指導の下、走者の走路をふさがないよう本塁ベース前に立ち、タッチの練習も繰り返した。防具は球場内に常備されていたもの。高橋監督は「危機管理です。捕手は2人だしね」と説明した。

 現在、1軍の捕手は小林誠、相川の2人態勢。寺内が控え捕手でスタンバイできれば、打撃の良い相川を右の代打で起用することができる。村田真ヘッドコーチは相川について「打撃がいいから状況によって(代打で)使いたい」と話す。その場合、先発マスクをかぶる小林誠にアクシデントがあれば、捕手がいなくなる事態も想定される。そこで「第3の捕手」に強肩と守備力に定評があり、16日に昇格したばかりの寺内を抜てきした。

 捕手練習は原前監督時代にも行ったことはあるが、高橋政権下では初めて。16日からの広島2連戦(東京ドーム)中にはブルペン入りし、投球も受けている寺内は「万が一を考えてということ。そうなった場合はやるしかない」と2年ぶりの捕手練習に取り組んだ。

 今季から捕手に復帰した阿部は、右肩痛で開幕から2軍調整が続く。この日は同球場内でティー打撃などを行ったが「打つことはできるけど、投げる方はもう少し慎重にやっていく」と復帰の見通しは依然立っていない。「捕手・寺内」と連動し、高橋監督は投内連係で相川を一塁の守備に就かせた。代打で起用後、一塁に回すことができれば攻撃のバリエーションも増える。次戦は22日のDeNA戦(東京ドーム)。首位・巨人に新たなオプションが加わる。(神田 佑)

 ◆寺内 崇幸(てらうち・たかゆき)1983年(昭58)5月27日、栃木県生まれの32歳。栃木工では甲子園出場なし。JR東日本では06年都市対抗で4強入りした。同年大学生・社会人ドラフト6巡目で巨人入団。13年にはオールスターに出場した。俊足と強肩を誇り、守備に定評がある。1メートル77、73キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2016年4月20日のニュース