明大12点!意地の宮台撃ち メンバー&打順入れ替え効いた

[ 2016年4月20日 05:30 ]

<東大・明大>8回、無死、明大・太田35がソロ本塁打を放ちベンチでナインに出迎えられる

東京六大学春季リーグ戦 明大12―3東大

(4月19日 神宮)
 3回戦2試合が行われて、明大は東大に12―3で大勝し、2勝1敗で勝ち点を1とした。前日の2回戦でサヨナラ負けした明大は、スタメンを大幅に入れ替え打線が15安打12得点と爆発。東大はエース宮台康平投手(3年)が3回3失点で降板し、02年秋の立大戦以来の勝ち点を逃した。法大は立大に8―6で逆転勝ちし、勝ち点1とした。

 明大が連勝に燃える東大を圧倒した。15安打12得点で前日サヨナラ負けの悪夢を払しょく。それでもナインに喜ぶ様子はなかった。先発し、5回無失点に抑えたエースで主将の柳は「勝ち点を落とすわけにはいかなかった。昨日の負けを良い方向に生かそうと言い合っていた」と意地を強調した。

 前日は東大相手に04年秋以来の黒星で、勝ち点も逃せば75年秋以来81季ぶりの屈辱となるところだった。勝利への執念はオーダーに表れた。前日のスタメン3人を含む5人をベンチ入りメンバーから外して、打順は4番以外全て入れ替えた。善波達也監督は左腕・宮台対策として「右の振れる打者を」と1番に2年生の越智、2番に3年生の河野をリーグ戦初のスタメンに抜てき。越智は初回、初打席初安打となる中前打を放って先制点につなげた。河野も2本の二塁打で3得点。ベンチ入り25人中24人が出場する総力戦で白星をもぎ取った。

 前日の試合後。敗因は技術的な部分ではないと判断した指揮官は選手だけでミーティングするようにと指示した。柳主将を中心に「私生活や身の回りから見直そう」と通常は練習に充てる時間にメンバー全員でグラウンドを整備した。5番で今季初先発し、初回に先制打を放った佐野恵は「今まで先輩が築いてくれた歴史に泥を塗ってしまった。どんな時でも手を抜かずにやっていこうと思った」と話した。試合前の打撃練習では静岡高で投手だった左投げの日吉主務が「仮想・宮台」で打撃投手を務めるなど裏方も支えた。

 「ここで連勝して次の週に向かっても良い方向にはいかなかったかもしれない」と柳。3季ぶりの優勝へ、数字以上に意味がある勝ち点1を手にした。 (松井 いつき)

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2016年4月20日のニュース