巨人・菅野 3年連続開幕投手決定 由伸監督「智之と決めていた」

[ 2016年3月12日 05:30 ]

開幕投手に指名された菅野はキャッチボールで調整する

 巨人の今季開幕戦となる25日のヤクルト戦(東京ドーム)に、菅野智之投手(26)が先発することが11日、分かった。3年連続3度目の大役となる。この日までに高橋由伸監督(40)から伝えられた。現在、球団には野球賭博問題により厳しい逆風が吹いている。例年以上に注目を集める大事な初陣。就任1年目の指揮官は、そのマウンドをエースに託す。

 特別な開幕戦。高橋監督が指名したのは絶対的エースだった。菅野へ寄せる期待、そして熱い思いを明かした。

 「監督になったときから智之と決めていた。智之自身も、そう思っていただろう。当然(年間を通して)厳しい要求をしていく。それは“期待の裏返しと思ってくれ”と伝えてある。一年間、チームの中心として頑張ってほしいし、活躍してもらわないといけない」

 監督就任後から頭の中に描いてきた。昨年10月26日の就任会見。その席上でも阿部、長野、坂本、内海とともに菅野の名前を出し「彼らが中心にならないと強くならない」と大きな期待をかけた。当初からの考えはブレなかった。既に菅野本人には伝えてある。

 菅野はここまでオープン戦2試合に先発し、0勝1敗、防御率3・38。まだ試運転の段階ながら、昨オフから直球の向上をテーマに掲げ「やってきたことがいい方向に向かっている」と数字以上の手応えを感じた。5日に行われた侍ジャパンの台湾との強化試合(ナゴヤドーム)では先発で3回無失点に抑えている。

 3年連続3度目の大役となるが、今季は単なる開幕戦ではない。8日に新たに高木京が野球賭博に関与していたことが発覚した。笠原、福田、松本竜の元3投手に続く、4人目。その責任を取り、渡辺恒雄最高顧問(89)ら球団のトップ3が辞任した。巨人ファンのみならず、野球ファンの信頼を裏切る最悪の事態に球団は厳しい立場に置かれている。

 過去2年以上の重圧を背負う菅野は、12日にロッテとのオープン戦(QVCマリン)に先発する。100球前後をメドとしており「本番が近いという意識を持ってやりたい。継続して結果を出したい」。この日は川崎市のジャイアンツ球場で調整。強めのキャッチボールや短いダッシュを繰り返した。

 高橋巨人の記念すべき初陣。エースには指揮官にウイニングボールを届けるだけでなく、巨人ファンが笑顔を取り戻すような快投が期待される。

 ≪3年連続は球団4人目≫菅野(巨)が今季も開幕投手なら3年連続の栄誉。巨人で3年以上続けると、75~78年堀内恒(4年)、93~97年斎藤雅(5年)、00~06年上原(7年)に次ぎ4人目になる。また、菅野は過去2年とも白星を挙げており、93~96年斎藤雅(4年)以来、チーム2人目の3年連続開幕勝利もかかっている。

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