阪神 呉昇桓の退団に備え代役探し…今季で2年契約満了

[ 2015年7月28日 08:40 ]

阪神・呉昇桓

 阪神が今季で2年契約が満了する呉昇桓(オスンファン)の退団に備え、代役候補の獲得調査を進めていくことが27日、明らかになった。中村勝広ゼネラルマネジャー(66=GM)が近日中に渡米し、マルコス・マテオ投手(31=パドレス)らを中心に、さらなるリストアップなども含めた作業を行うもよう。絶対的守護神の来季残留を最優先にしているが、有事にも備える。

 起こり得るすべての事態を想定して、猛虎が常勝軍団形成に向け動き出す。中村GMが近日中に外国人の調査を理由に渡米することが判明。球団幹部の一人は気になる「ポジション」を明かした。

 「もちろん、呉昇桓の来季残留が一番ですが、有事に備えてアメリカでは抑えの候補を重点的に探してもらうと思う」

 2年総額8億5000万円(金額は推定)で入団した呉昇桓は韓国通算277セーブの実績に違わぬ実力を日本でも発揮しており、来日1年目だった昨年は39セーブをマークしタイトルを獲得。今季も27日現在、リーグトップの27セーブを挙げ不動の守護神として開幕からチームを支えている。

 球団は今季で2年契約が終了する右腕の来季残留を最重要事項として全力で慰留に努める。ただ、交渉事だけに、退団という最悪の事態に陥った際に、すぐに獲得に動き出せるよう代役候補のリストアップ作業も並行して進めている。

 現状、リストの最上位に上がっていると見られるのがマテオだ。主軸を務めるゴメスと同じドミニカ共和国出身の豪腕で、10年にはカブスで福留とチームメートにもなっている。魅力は投球の半分以上を占めると言われている直球。力強い腕の振りから繰り出される常時150キロ台を計測するファストボールは浮き上がるような軌道を見せ、おもしろいように空振りを奪う。呉昇桓の「石直球」に負けないウイニングショットと言える。

 今季は、パドレス傘下3Aツーソンでクローザーとして22試合に登板し、2勝0敗、防御率・1・86。奪三振は投球回29を大きく上回る39個で、ここぞの場面で三振を奪える、守護神には欠かせない能力も兼ね備える。マイナーでの奮闘を評価され6月下旬にメジャー昇格。11試合に登板して防御率3・38、13回1/3で奪三振16と持ち味を発揮している。中村GMが現地で直接視察する可能性も高い。

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2015年7月28日のニュース