ソフトB ヤフオクD“ラッキーゾーン”新設初戦は不発、零敗では…

[ 2015年2月28日 08:15 ]

<ソフトバンク・韓国サムスン>新設のホームランテラスを背に守備に就くソフトバンクの遊撃・今宮(左)と左翼・塚田

練習試合 ソフトバンク0―3韓国・サムスン

(2月27日 ヤフオクドーム)
 狭くなった本拠地で打線が沈黙した。今季のヤフオクドーム初戦。ソフトバンクは新設された観客席「ホームランテラス」のお披露目となった一戦で零敗を喫し、「ラッキーゾーン」への一発も持ち越しとなった。

 昨季の1試合平均本塁打は12球団の本拠地でナゴヤドームに次いで少ない1・04本。本塁打を増やして観客を楽しませたいという孫正義オーナーの意向もあり、本塁打量産型の球場に変貌を遂げた。5・8メートルの外野フェンスの手前に4・2メートルのフェンスを設置し、右中間、左中間は最大5メートル狭くなった。この日のフリー打撃では、松田が18本の柵越えのうち12本を同テラスに放り込み「昨年までならフェンス直撃の感覚の当たりが入ってくれた」と漏らした。

 投手にとっては不利な球場だ。2番手・岩崎は0―1の6回に4番・崔炯宇(チェ・ヒョンウ)に右翼の同テラスに飛び込むソロを浴びた。昨季までならフェンス直撃のライナー性の打球で痛い追加点を献上。自身の本拠地デビューを白星で飾れなかった工藤監督は「投手が対応するしかない。ただ、打たれたことはとやかく言うつもりはないよ」と淡々と振り返った。

 ≪主なラッキーゾーン≫

 ▼甲子園球場 1947年に日本で初めて設置され、91年まで存続。現在より4メートル手前の両翼91メートルにフェンスがあった。88年5月28日の阪神―大洋戦では阪神の左翼手・金森栄治が捕球を試みてラッキーゾーン内に転落。テレビ中継の実況で「入った。金森も入った」と言われた。漫画「ドカベン」の明訓―弁慶戦では、ファンが大勢詰め掛けたため急きょ開放。

 ▼西宮球場 60年に設置され、91年に撤去。81年9月16日の阪急―ロッテ戦では、阪急の左翼手・山森雅文がラッキーゾーン手前のフェンスに登って大飛球を好捕=写真。このプレーは83年に大リーグコミッショナー事務局からベストファインプレー賞として表彰された。同球場はグラウンド内にバンクを特設し、競輪場としても利用された。

 ▼コボスタ宮城 12年オフに外野フェンス「Eウィング」を設置。両翼を101・5メートルから100・1メートルに、左中間と右中間を約1メートル狭くした。12年は0・56本だった1試合平均本塁打は、13年に1・37本に増えた。13年4月5日の楽天―ロッテ戦の5回には、楽天の嶋が「Eウィング」内に入る最初の本塁打を放ち、記念プレートが埋め込まれた。

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