先頭・李大浩への四球で流れ一変…栗山監督 浦野続投裏目

[ 2014年10月16日 05:30 ]

<ソ・日>9回無死一、三塁、中村を迎える場面で降板する浦野(背17)。右は栗山監督

パ・リーグCSファイナルS第1戦 日本ハム2-3ソフトバンク

(10月15日 ヤフオクD)
 ベンチで守護神・増井の投球を祈る気持ちで見つめていた日本ハム・浦野だったが、無情にも吉村のライナーは中堅の頭上を越えていった。

 悪夢のサヨナラ負け。アウトを3個取れば完投勝利となり、球団の新人では06年ソフトバンクとの第2ステージ(札幌ドーム)で完封した八木(オリックス)以来のCS白星だった。8回まで1失点と好投しながら最後に力尽きた浦野は「結果が全て。みんなに申し訳ない。四球が一番悔やまれる」と唇をかんだ。

 2―1の9回、先頭の李大浩(イ・デホ)に2ストライクと追い込みながら初めて四球を許し、これで流れが変わった。松田の中前打で無死一、三塁となったところで降板。栗山監督は「走者が三塁まで行った時点で(狙うのは)三振しかない。それならば、元気な増井の方が三振を取れると思った」と継投の意図を説明したが、勝利を目前にしながら落とし穴にはまった。

 指揮官は「最後(9回)の真ん中(中軸)を抜ける(打ち取れる)のは浦野が一番確率が高いと思った」と新人右腕を責めなかった。その上で打線の奮起を求めて「もっと点を取って、楽な展開にできなかったことが問題」と指摘した。

 先勝して対戦を五分にするはずが、ソフトバンクにアドバンテージを含めて2勝差をつけられた。それでも栗山監督は「あと1回負けられる」と言った。浦野はファイナルSの登板機会はもうない。プロ最多の127球は報われなかったが「チームが勝つことを信じて、一緒に戦いたい」と前を向いた。

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