沢村痛恨　粘り台無し失投「自分の甘さ」

＜巨・神＞７回２死満塁、代打・関本に左越え満塁弾を打たれた沢村

セ・リーグ 巨人４－６阪神

（7月13日 東京Ｄ）
　巨人・沢村は敗戦の責任を背負った。７回２死満塁から、代打・関本に浴びた一発。それまでの粘りの投球は、１球で全て吹き飛んだ。

　「ホームランだけは絶対に打たれてはいけないところで打たれたのは自分の甘さ。いい投球をしていても、勝負事は勝つか負けるか。１球でああいう展開にしてしまい、野手やチームに申し訳ない」

　１２３球目、１４５キロの速球が高めに浮いた。痛恨の失投で２勝目は逃げた。川口投手総合コーチは「変化球の精度があればしのげた」と話す。関本の前打者、上本に２ボール２ストライクから２球連続でスライダーが外れて四球を与えた。関本への４球は全て速球。球種を絞りやすい状況をつくった。右肩の不安から復帰２戦目だが「球数は関係ない」とスタミナ切れではなかった。

　球数が１２０球を超えながらも継投策に出なかった原監督は「一つ勝つというのはそんなに簡単なものではない。この辺を乗り越えるというところでしょうね」と奮起を促した。沢村も分かっている。「やられっぱなしはプロとして恥ずかしい。次は借りを返したい」と前を向いた。