甲子園常連、名将たちは複雑…元球児「ぬるま湯体質」の声も

[ 2014年7月14日 05:34 ]

98年8月20日、夏の甲子園準々決勝でPL学園を下し疲れ切った表情を見せる横浜・松坂(右から2人目)

 日本高野連が春夏の甲子園大会で延長戦でのタイブレーク方式の導入を議論するため、全加盟校対象のアンケートを行うことが判明。甲子園常連の名将たちは複雑な思いを口にした。

 甲子園監督通算勝利数最多の63勝を挙げている智弁和歌山・高嶋仁監督は「選手のことを考えればありかなと思う。ただ、私としては決着がつくまでというのはある」とした。同51勝の帝京・前田三夫監督も「最後までやらせてあげたいのが本音。延長規定短縮という方法もある」と提言する一方、近年の気候変化も指摘。「以前より熱中症になる選手が多いと感じる。導入の検討は仕方ないことかもしれない」と話した。

 ▼太田幸司さん(69年夏、三沢のエースとして決勝戦引き分け再試合で計27イニングを投げ抜く)健康に気を使うのは当然だとしても本末転倒だと思う。そういう時代なのかと言っても、ぬるま湯体質になってきているのではないか。地方大会は延長制限があってもいいだろうが、甲子園は勝負の決着がつくまでやった方がいいと思う。

 ▼DeNA・後藤(横浜高で98年春夏連覇)反対ですね。今のルールで延長だったから盛り上がったと思う。タイブレークだと半減する。

 ▼巨人・杉内(鹿児島実で97、98年夏出場)僕らの時代とは気候も変わっている。体のことを考えれば、そういう話が出てくるのも自然な流れなのかもしれないですね。

 ▼西武・菊池(花巻東で07年夏、09年春夏出場)投手からしたら大変だと思う。時間を気にせず、粘りの野球を見せてもらいたい。再試合があるのも甲子園だと思います。

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2014年7月14日のニュース