極貧G打線 43年ぶり球団ワースト…16試合連続1桁安打

[ 2014年6月4日 05:30 ]

<ソ・巨>3回1死二塁、三飛に倒れる阿部(投手・スタンリッジ)

交流戦 巨人3―8ソフトバンク

(6月3日 ヤフオクD)
 計6安打。巨人はこれで16試合連続1桁安打となり、実に43年ぶりに球団ワースト記録に並んでしまった。交流戦首位から陥落した巨人・原監督は「(6回まで)2―2という部分で、攻撃は3点目を取れなかった」と淡々と振り返った。

 初回に2点を先制したが、2回から8回までわずか1安打。9回無死満塁でも併殺打の間に1点を返しただけだった。「このところ、こういう野球が続いている。なんとか我慢していくしかない」と川相ヘッドコーチ。6回に大竹の緊急降板でゲームプランが狂うと、それに食らいつく打力はなかった。

 原監督は5月29日の楽天戦(東京ドーム)後「今年はタイムリーや、犠飛という部分で取り切れていない。接戦の中での戦いは今年のチームの課題」と話した。最大の誤算は開幕前に「2人でセットと考えている」と主軸を託す考えだった村田と阿部の不振といえる。

 村田はこの日9試合ぶりの適時打を放ったが、阿部とともに打率2割台前半に低迷。穴を埋めるように開幕から好調だったアンダーソン、橋本が故障で離脱すると、爆発力は影を潜めた。その中で指揮官は、54試合で38通りの日替わり打順や積極的な盗塁、主力選手へのバント指示などで打開を図っている。川相ヘッドも「最初は作戦成功の確率が低くても、何かあると思えば、練習からの意識付けも変わる」と話す。

 16試合連続1桁安打は巨人の歴史だけを見れば「極貧」ともいえる打線状態だが、1日のオリックス戦まで3連勝中はわずか1失点。投手陣の踏ん張りがあって、この16試合は8勝8敗。セ・リーグでの順位も首位・広島に1・5差の2位に踏みとどまっている。
 
 ただし、そこは強力打線を代名詞にしてきた巨人。チームに本当の勢いが出るのは、やはり打たなければならない。

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