セペダ 満塁弾で内海援護 12打席目で右打席初安打

[ 2014年5月30日 05:30 ]

<巨・楽>7回2死、セペダは満塁本塁打を放つ

交流戦 巨人6-0楽天

(5月29日 東京D)
 巨人・セペダの読みが来日初のグランドスラムを呼んだ。7回2死満塁。カウント2ボール2ストライク。2球目から3球連続のチェンジアップだったが、直球に狙いを絞った。135キロのやや内寄りの速球を詰まりながらも左中間席へ運んだ。直前で相手バッテリーが時間をかけたことが決断の一つとなった。

 「(6回の)四球でボールが見えていた。本塁打の打席も、チェンジアップは頭に残っていたが、最後は速い球で来ると狙いを決めた」

 1、2打席ともにチェンジアップに全くタイミングが合わずに空振り三振。しかし、打ち取られる中で軌道を頭に叩き込んでいた。さらにこの場面、目の前で3番の坂本が敬遠されたが「キューバでもあったし、初めてではない。状況によって、敬遠があるのが野球だ」と冷静だった。

 右打席で12打席目での初安打がダメ押しの一発となったが「右も左も同時に調子がいいことはない」と常に精神状態は一定だ。裏では反省と検証を欠かさない。都内のマンションに戻ると、右太腿痛で2軍調整中の同じキューバ出身のアンダーソンと会い、配球の意見交換も行う。さらに、SSK社に870~900グラムの重さの違う12本のバットを発注し、手元に置く。投手のタイプ別に使い分ける柔軟性も持ち合わせている。「日本野球を学んでキューバに伝えることも使命」と、近年は低迷する母国再建の使命も背負うだけに貪欲だ。

 自らがキューバ代表でブレークするきっかけとなった02年のインターコンチネンタル杯。日本代表に内海(当時・東京ガス)がいたこともはっきり覚えている。

 「素晴らしい投手でも勝てないのが野球。いつか好転するのも野球。内海のために何かができたのならうれしい」

 まだ打率は・189だが、ここから上昇を確信するだけの技術と精神力がセペダにはある。

 ≪右打席は12打席目で初安打≫両打ちのセペダ(巨)が左腕の辛島(楽)から3号満塁本塁打。右打席では来日以来無安打だったが、12打席目での初安打が劇的な満塁弾になった。これで、巨人の満塁本塁打は今季4本目で、内訳はアンダーソン2本、ロペス、セペダ各1本と全て外国人によるもの。同一球団の外国人3人が同じ年にそろって満塁本塁打を放つのは、80年西武のダンカン、タイロン、スティーブ以来史上2例目だ。

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2014年5月30日のニュース