阪神・西岡 初打席いきなり初ヒット ハッスルOP戦初登場

[ 2014年3月5日 05:30 ]

<ソ・神>初回無死、オープン戦初登場の西岡は左前打を放つ

オープン戦 阪神0―2ソフトバンク

(3月4日 ヤフオクD)
 今年も1番はお任せあれ!阪神・西岡剛内野手(29)がオープン戦初出場となった4日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)の第1打席でいきなり左前打を放った。アウトになったもののすかさず二盗を狙うなど積極性は健在。昨季、猛虎をけん引した男は今季も元気いっぱいだ。

 初回の攻撃を終えた時点で、西岡のユニホームは土にまみれていた。打って走って飛び込んで―。慣れ親しんだ「1番・二塁」の定位置で、初のオープン戦に臨んだ男は、ハッスルプレーの連続で猛虎を鼓舞した。

 「(打撃は)しっくり来ていない。初回(の安打)はたまたま。いいところに抜けてくれました」

 懐かしい顔を前に燃えたぎるものがあったはずだ。ソフトバンクの先発は昨季はチームメートだったスタンリッジ。2ボールからの3球目、やや高めに浮いた143キロ直球を逆らわず左前へ。虎1年目の昨季、何度も繰り返された光景がいきなり再現された。出塁後は執拗(しつよう)にけん制を受け、足を警戒される。それでも1死後、鳥谷の2球目に果敢に二塁へスタート。盗塁失敗に終わったが「今年は走る」と常々語ってきた思いを早速、体現してみせた。

 「(盗塁は)“遊び”ですよ。オープン戦では相手投手も抑えにくる。良い投手を見ることができた。自分の打撃は力感がちょっとね…。強く振るのが去年よりまだ…」

 反省の弁はその後の2打席を振り返ってのもの。2打席目はスタンリッジの前に投ゴロに倒れ、5回の3打席目は絶好機で巡ってきた。無死満塁から清水、伊藤隼が凡退し2死満塁。2番手の寺原にはシーズンさながらの厳しい攻めを受けた。初球に勝負球のフォークを投げられた後は徹底して外に直球を集められ空振り三振に終わった。

 ただ、現状では何の心配もいらない。オープン戦序盤は投手有利と言われる。西岡にとっては数多くの球を見ることとスイングすることが、最も大事。初実戦となった2月25日の韓国・LG戦(宜野座)でも初球からフルスイングできたことを考えれば、開幕まで20日以上もあり十分に修正、適応していけるはずだ。

 2月8日に右ひじ痛を発症して緊急帰阪し、精密検査を受けた結果、「右ひじ関節炎」と診断された。一時は開幕すら危ぶまれたが、リハビリ開始時から照準にしてきた「3・4」に合わせてきたのはさすがの一言だ。

 3打席、目にした計11球に確かな手応えを感じた大きな1試合。走攻守すべてにおいて調整の余地がある。昨年とはひと味違う。試練を乗り越えた今年の西岡は「怖さ」が増しているはずだ。

 ≪昨季の初打席は?≫西岡は阪神移籍1年目の昨季もオープン戦初出場の2月24日、ヤクルト戦の初回初打席で右安打を記録。続く3月6日、甲子園初戦の中日戦、7日の古巣ロッテ戦と3試合連続で初回に安打をマーク。オープン戦出場13試合で初回第1打席は13打数8安打の打率・615を誇った。公式戦の初回第1打席は108打数29安打の打率・269と平凡な数字ながら、開幕の3月29日ヤクルト戦、交流戦初戦の5月14日オリックス戦、同22日のロッテ初戦と節目で安打を放っている。

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