番長改め「ハマのあぶさん」三浦40歳200イニング目指す

[ 2012年12月16日 06:00 ]

トークショーでの質問に笑顔で答えるDeNA・三浦

 「番長」が「ハマのあぶさん」になる。DeNAの三浦が、40歳シーズンとしては2リーグ制以降、史上初となる投球回数200イニング到達を来季の目標に掲げた。この日は横浜市内でトークショーに参加。25日に39歳となるが、今季はリーグトップタイの6完投でリーグ4位の182回2/3を投げるなど衰えを知らない。「200イニングはいけるなっていう手応えはある。極端に(体力が)落ちることもないし年齢は関係ない。完投勝ちを増やしたい」と意欲満々だ。

 10、11年は故障もあり規定投球回数に到達しなかったが、瞬発系のトレーニングを増やして球の切れを取り戻した。200イニング到達は今季両リーグで広島・前田健とロッテ・成瀬の2人だけ。高いハードルではあるが、今季は4月は首脳陣の配慮で中10日以上の間隔を空けて3度の先発にとどまっただけに「1年間ローテを守って2桁以上は勝ちたい」とする目標をクリアすれば自身06年以来の大台も見えてくる。

 トークショーでは「いつまで野球をするのですか?」と聞かれ、「ずっとやりたい。ずっとね」と宣言。47歳の中日・山本昌が現役で奮闘している姿も「昔は30代で限界と言われた中でやっていることに感謝」と刺激になっている。中日から先発要員のソトも加入し闘争本能にも火がついた。「競争だから力があれば関係ない。若手がいかないなら僕がいきますよ」とニヤリ。野球漫画「あぶさん」の主人公・景浦安武は62歳まで現役でプレーしたが、番長も来季は前人未到の記録で鉄腕ぶりを示す。

 ▽あぶさん 水島新司氏作の人気野球漫画。1973年に「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載を開始。酒豪の強打者・景浦安武の活躍を描いた作品で、実在するプロ野球選手や監督らも多く登場する。景浦は09年10月20日号の第973話「さよなら90番」の中で現役を引退したが、連載は継続中。現在までに単行本101巻が刊行されている。

 ≪阪神・若林が2度達成≫40歳シーズンで200イニングを投げたのは1リーグ時代の若林忠志(神)だけ。40歳シーズンの48年に326回1/3、41歳シーズンの49年に271回と2度マーク。2リーグ制後の最多は89年村田兆治(ロ)が40歳シーズンに記録した179回2/3。次いで06年山本昌(中)が41歳シーズンで170回2/3を投げている。2リーグ制後に40歳シーズン以上で規定投球回に達した投手は08年下柳(神)まで6人しかいない。

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2012年12月16日のニュース