阿部、決勝は4番DH!日本一の主砲 大一番へ出場意欲

[ 2012年11月8日 06:00 ]

アジア・シリーズに向け、打撃練習する巨人・阿部。左は原監督

 アジアシリーズが8日、韓国・釜山で開幕する。巨人は右膝裏を痛めている阿部慎之助捕手(33)が11日の決勝戦に進出した場合、4番・DHで先発出場する可能性が浮上。当初は患部の状態を考慮され、出場しても代打での起用方針だったが、回復具合では大一番の最終兵器となる。

 原監督は言葉を選びながらも、阿部先発の可能性を残した。試合会場で初練習した後の公式会見。「私から“プレーは難しいのでは”と言いました。だが、本人が“できる範囲の全力プレーをしたい”ということで加わった。捕手として4番か、DHか、あるいは代打なのか。2人で相談していきます」。特攻先発だった日本シリーズ第6戦に続き、先発出場の道を探っていく考えだ。

 日本シリーズ第3戦で負傷した阿部は、その後2試合欠場。第6戦で復帰し決勝打を放ち、日本一に導いたが、指揮官が「普通なら出られる状態にはない」と話したほどだった。この日も打撃練習を行ったが、投内連係の守備練習は外れた。それでも阿部は「来させてもらったので何とか球場に立ちたい」と出場に意欲を見せた。

 9日のパース戦からの予選リーグ2試合は代打に備え、ベンチでの後方待機が決定的。予選のDHは右膝打撲の長野が務める見込みだが、岡崎ヘッドコーチは「決勝までいけば多分、長野が守備も大丈夫だろう。阿部のDHもあるかもしれない」。11日の決勝の相手は、逆ブロックからサムスンの進出が有力視されている。今季の韓国シリーズMVPに輝いた李スンヨプが在籍しており、阿部は「個人的にも元同僚の李スンヨプさんに会えることを楽しみにしている」と力を込める。

 夕刻のレセプションパーティーでも再会を喜んだが、プライベートでも親友だった2人が主砲としてアジア一を競い合えるならば、これ以上の舞台はない。日本一に続きアジア一も、阿部のバットがたぐり寄せる。

 ≪両組1位が決勝≫3球団ずつに分けた予選リーグ(A組=チャイナ、ラミゴ、サムスン、B組=ロッテ、巨人、パース)を行い、両組トップが11日の決勝に進む。予選リーグで同勝率の場合は、当該対戦成績、失点率、得点率、打率の順で優劣を決め、全て同じ場合は抽選。全戦DHが適用され、予選の延長は開始4時間を超えた場合は新たなイニングに入らず引き分け。決勝は無期限で決着がつくまで行う。予選は7回以降に10点以上の点差がついた場合はコールドとなる。優勝賞金は5億ウォン(約3700万円)。

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