DeNA 打倒マエケン&沢村へ 体感“175キロ練習”

[ 2012年11月8日 06:00 ]

金属バットで10メートルの至近距離からマシン打撃の練習をする下園

 DeNAが苦手の速球派投手対策として、体感170キロの打撃練習を開始した。

 猛練習が続く奄美秋季キャンプ2日目。室内練習場に、まるで高校野球のような金属音が響き渡った。通常の位置よりも打撃マシンを8メートル前に出し、約10メートルの至近距離から、約140キロに設定した打撃練習だ。各選手は木製バットだと折れる可能性が高いため、金属バットを使用して打ち込んだ。

 中畑監督は「ウチはパワーピッチャーに弱い。どうやれば速い球を打てるか。肘を畳むとか、バットを内側から出すとか、金属バットを使いながら頭と体を使って練習する必要がある」と練習の意図を説明した。

 今季は4月6日に広島・前田健にノーヒットノーランを喫し、同13日は巨人・沢村に1安打零敗。前田健には1勝6敗、沢村には3戦3敗と、年間通して速球派に苦しめられて5年連続最下位に沈んだ。来季の巻き返しには天敵対策が必要不可欠だ。

 もちろん、選手たちは金属バットといえども、苦戦を強いられた。見守った蓬莱外野守備走塁コーチは「チャプマン打ちだ」と声を上げた。チャプマンといえば、レッズの守護神でキューバ出身の世界最速171キロ左腕。今年7月5日に、巨人・マシソンの160キロを体感している主将・石川も「体感170キロ。(マシンの)角度があるから5キロ増しで175キロぐらい」と笑った。

 1日最低1000スイングがノルマとなる中での170キロ特訓。中畑監督は「今までそういう作業が少なかった。相手投手に怖さを与えるスイングを身につけないと」。170キロが打てれば、前田健も沢村も怖くはない。

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2012年11月8日のニュース