部員逮捕で動揺も…作新13安打 最後まで攻め抜いた 

[ 2012年8月22日 06:00 ]

<東海大甲府・作新学院>準々決勝で敗れた作新学院ナイン

第94回全国高校野球選手権準々決勝 作新学院4―8東海大甲府

(8月21日 甲子園)
 突き放されても簡単には諦めなかった。「攻めて勝つ」。作新学院はテーマとしてきた打ち勝つ野球を最後まで貫いた。0―2の4回に吉田が同点の2点適時打。2―5の7回にも篠原、高山の3、4番コンビの連続適時打で一時は1点差に迫る執念を見せた。

 13安打4得点。2年連続4強入りはならなかったが、小針崇宏監督は「持っている力は出し切れたと思う」と選手を称えた。

 3回戦の仙台育英戦の前日に控えの2年生部員が強盗容疑などで逮捕される事件が発覚。小針監督は「選手はできることを整理し、集中して野球に向き合ってくれた」と振り返ったが、少なからず動揺はあった。それでも石井主将は「それがあって一つになれて仙台育英戦にも勝てたと思う。粘りの野球は見せられた」と胸を張った。

 今回の不祥事で出場が決まっていた今秋の岐阜国体の出場を辞退。3年生にとっては東海大甲府戦が最後の試合となってしまった。それでも最後まで諦めなかった不屈の魂は、伝統となって後輩たちに受け継がれる。

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2012年8月22日のニュース