“開幕弾”だけじゃない!村田「線で」変身の3安打

[ 2012年2月19日 06:00 ]

<巨・広>4回無死、巨人・村田は左越えソロアーチを放つ

オープン戦 巨人3―8広島

(2月18日 サンマリン宮崎)
 衝撃、そして貫禄のデビューだ。球春到来を告げるプロ野球のオープン戦が18日、巨人―広島戦で開幕した。横浜からFA移籍した巨人・村田修一内野手(31)は「5番・三塁」で先発出場。4回に「開幕弾」となる左越えソロ本塁打を放つなど、3打数3安打2打点の猛打を振るった。初回の中前適時打、6回の右前打は、今キャンプで長打力より確実性を求めてきた村田の新たな魅力が詰まった打撃。新天地で最高のスタートを切った主砲が、巨人の覇権奪回を担う。

 「巨人・村田」。名刺代わりの一発だった。4回。129キロの甘い直球を完璧に捉えると、低い弾道で左翼席に運んだ。オープン戦とはいえ、堂々の開幕弾。あらためてアーチストとしての底力を巨人ファンの前で示した。

 「こんなに打てると思ってなかった。正直、出来過ぎ。巨人の選手として応援してもらえるのは初めて。その中でいい結果が出てうれしいし、何とも言えない感じ」

 少し照れた姿は、新たな村田であり、変わらない村田でもあった。

 不動の4番として君臨した横浜からFA移籍。巨人の超重量打線の中でオープン戦初戦は5番に座り、中身の濃い3打席を披露した。初回2死一、三塁。これまでの紅白戦では、相手投手のセットポジションでのクイックに差し込まれてきたが、「きょうは早めのタイミングで打ちにいくことを意識した」と修正を図る。直球をコンパクトなスイングで中前にはじき返し、チームに先制点をもたらした。さらに6回無死一塁ではチーム打撃に徹した。右前に運んで好機を広げ「(次打者に)つなげればと、打つ方向も決めていた」と振り返った。

 常に長打が求められる立場ではなくなり、今キャンプで追求したのは確実性だ。昨季は統一球に苦しみ、打率・253、20本塁打に終わった。その反省から従来よりグリップの位置を下げ、レベルスイングを意識したフォームに改造。以前は上から叩くことで角度を付けたが「点で捉える感覚から、線で捉えるように」と意識改革。ライナー性の安打量産に向くレベルスイングは、ともすれば最大の魅力である本塁打と相殺しかねないが、村田は言う。「人には持っている(打球の)角度がある。芯で捉えて真っすぐいく人もいれば、上気味に上がる人もいる。そこは変わらない」。当然、通算251本塁打のスラッガーは後者。本塁打に加えて確実性の2安打に、「(キャンプで)やってきたことは間違いじゃなかった。(自分に)角度はあると思うし、本塁打が減ることはないと思う」と長距離砲の自負もにじませた。

 緊張して足を踏み入れた新天地では、新たな仲間が温かく迎えてくれた。1月26日の宮崎入り当日に阿部と豚カツ店へ出かけ、その後も日大の後輩・長野や同じ右の長距離砲・大田と食事を共にした。同じ移籍組で同じ1980年生まれの杉内とは実松、加藤らも含めて「昭和55年会」を開催し、酒を酌み交わした。「本当にみんなに感謝している。思ったよりスムーズに入っていけた」。そんな環境も、巨人のユニホームを着た初の対外試合でのド派手なデビューを支えた。

 「もうちょっと上がってくれれば僕らしい本塁打だったけど…。投手の球速や僕のスイングが速くなれば、角度はもっと上がりますよ」。理想とする高い弾道は3月30日の公式戦開幕で見せる。

続きを表示

2012年2月19日のニュース