43歳・下柳戦力外…来季他球団で現役続行熱望

[ 2011年9月21日 06:00 ]

来季の戦力構想から外れ阪神を退団することが明らかになった下柳

 阪神・下柳剛投手(43)が来季の戦力構想から外れ、今季限りで退団することが20日、分かった。

 すでに球団から来季の契約を結ばないとの方針を通達されているが、本人は現役続行を強く希望。これまでも「まだまだやれる。1人でも期待している人がいる限り、頑張る」と話しており、今後は他球団からのオファーを待ち、プロ22年目の新天地を探すことになる。

 下柳は03年に日本ハムからトレードで阪神に移籍。同年に9年ぶりの2桁勝利となる10勝をマークし、星野監督率いるチームのリーグ優勝に貢献した。再びリーグ制覇した05年にも15勝。同年から4年連続で2桁勝利を挙げた。しかし、08年オフに右膝手術を受けてから成績は下降線。昨季まで18年連続で白星を手にしているが、今季は6試合の登板にとどまり未勝利。開幕ローテーションにこそ入ったものの、6月6日オリックス戦(甲子園)の先発を最後に翌7日に出場選手登録を外れ、現在も2軍で調整している。この日は甲子園室内で行われたシート打撃に登板。「今できることを一生懸命やるしかない。若手の元気なやつに刺激されて、俺の練習量も増えたよ」と話した。

 チームは首位ヤクルトに9ゲーム差をつけられ、すでにリーグ優勝は絶望的。来季以降のチーム再建へ、戦力の見直しは急務となっている。2度の優勝の功労者である下柳も例外ではなく、岩田、榎田ら若手左腕が台頭する中でチーム最年長の左腕が阪神のユニホームを脱ぐことになった。

 ◆下柳 剛(しもやなぎ・つよし)1968年(昭43)5月16日、長崎県生まれの43歳。瓊浦から八幡大に進学するも中退。新日鉄君津に進み、88年にはエースとして都市対抗初出場に貢献。90年ドラフト4位でダイエー(現ソフトバンク)入団。95年に日本ハム、03年に阪神にトレード移籍。05年には15勝を挙げ史上最年長での最多勝を獲得した。08年には史上5人目の40代での2桁勝利を達成。1メートル84、91キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

2011年9月21日のニュース