由規Gねじ伏せた!最速153キロで8回1失点

[ 2010年3月28日 06:00 ]

<巨・ヤ>7回2死一、二塁、由規は、坂本を二ゴロに打ち取りガッツポーズ

 【ヤクルト10―5巨人】制球難で自滅した昨季までの暴れん坊はいない。まるで別人だった。ヤクルト・由規が8回1失点。最速153キロをマークし、今季初のマウンドには正真正銘の剛腕が立っていた。

 「とにかく思い切ってぶつかっていった。巨人を抑えたのは自信になる。終わってホッとしています。ホッとしたら、今は胃が痛いです」。マウンドを降りた右腕は普通の20歳の若者に戻っていた。
 力でねじ伏せた。初回は先頭・坂本に6球すべて直球勝負で三ゴロに打ち取った。8回のうち4回で走者を背負った。セットポジションになると球威が10キロ以上落ちるのが最大の課題となってきたが、この日は球威は衰えない。「自分で“しまった”と思った球でも、相手が打ち損じたり、ファウルになっていた」と本人もマウンドで成長を実感。フルカウントは10回を数えたが、与えた四死球は2つだった。
 昨秋から取り組んだフォーム修正の成果だ。伊藤投手コーチは「軸足できちんと立たないからブレる。ブレるから腕を割る位置が一定しない」と分析。春季キャンプでは軸足で静止してのネットスローを毎日行い、セット時の制球も安定した。女房役の相川も「これからは自分との戦いではなく、打者と戦える」と成長に太鼓判を押した。
 周囲もプロ3年目の飛躍に期待する。ミズノでは次代を担う選手を対象とした新ブランド「グローバルエリート」のイメージキャラクターを依頼。来月にも同ブランドの新グラブでの登板を予定している。チームに今季初白星をもたらす好投に、高田監督は「巨人打線を相手にするには、球に力のある投手がいなければと思っていた。素晴らしい投球だった」と称賛。成長した20歳は「任された試合は全部勝つ勢いで頑張ります」と言い切った。

 ▼ヤクルト青木(今季初安打含む猛打賞)とりあえずヒットが出たのでホッとしている。やっとスタートした感じ。

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2010年3月28日のニュース