城島「鳥肌立った」日本復帰1号延長サヨナラ弾!

[ 2010年3月28日 06:00 ]

<神・横>延長11回2死、サヨナラ弾の城島は手をナインの待つホームへ会心のダイブ

 【阪神4―3横浜】三塁を回ってヘルメットを高々と放り投げた。最後は思い切り、でも、ゆっくりとしたヘッドスライディング。日本復帰1号が延長サヨナラ弾。ホームベース上に寝ころんだ阪神・城島が背中に感じたのは、ナインの手荒い祝福と虎党の大歓声だった。

 「どうやってホームベースに滑り込もうか、どうしようか迷っていました。1本目はどんなケースで打ってもうれしいですね。それが、きょうみたいな場面で打てて。ちょっと鳥肌が立ちました」
 3―3の延長11回2死走者なし。横浜・木塚の外角高めのスライダーを、強引に引っ張った。左中間最深部に飛び込む1号ソロ。「2アウトだったので高めのボールを思い切って振ろうと思った。前の打席も同じケースだった」。狙って打った日本球界復帰弾だった。3安打4打点の開幕戦に続き2日連続のお立ち台。赤土がべっとりついたユニホーム姿で「これだけお客さんが入って盛り上げてくれる。気分はいいに決まっている」とスタンドのファンをまたもや沸かせた。
 元同僚であるマリナーズのイチローから前夜には電話があった。「使わないインターネットを使うわ。ジョーのために」。視力低下を防ぐためほぼパソコンを開かないイチローがポリシーを曲げてまで届けてくれた祝福のメッセージに喜んだ。スタンドでは別府大付(現明豊)時代の恩師・糸永俊一郎元監督が2日連続で観戦。「ジョーが入学式翌日の試合で打ったホームランを思い出しました」。92年4月11日、国東球場での杵築戦での公式戦初本塁打もこの日と同じ、左中間へのサヨナラ本塁打だった。前日が阪神の“入学式”なら、開幕2戦目は“入学式翌日”だった。
 チームの開幕連勝を自らのバットで引き寄せて、最後は捕手としてその喜びを振り返った。「西村が初勝利と聞いてその方がうれしい。初勝利が僕のホームランという印象が彼に残ればうれしいじゃないですか?西村や若い投手の頑張りが報われれば、キャッチャーとしてうれしいよ」。まさに虎の攻守の要。どこまでも絵になる男だ。
 <鳥谷&金本 そろって今季初打点>中軸を打つ鳥谷と金本が、そろって今季初打点を記録した。6回、1点差に迫り、なおも1死三塁から鳥谷が今季初安打となる右中間三塁打で同点。続く金本の右犠飛で勝ち越した。「(6回は)犠牲フライでもいいと思った。出ないより1本出た方がいい。(10回は)何とか決めたかったが…」と鳥谷。同点の10回2死満塁は右飛に倒れヒーローになり損ねたが、チームの勝利に満足していた。

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2010年3月28日のニュース