金泰均 連日4番の仕事 今度は逆転サヨナラだ!

[ 2010年3月28日 16:41 ]

サヨナラ打を放った金泰均(中央)を祝福するロッテナイン

 【ロッテ6―5日本ハム】ようやく、韓国の大砲に笑顔が出た。不振のロッテ・金泰均が九回2死から逆転サヨナラ打を放ち、チームは4連勝。一塁ベース付近でナインにもみくちゃにされ、端正な顔に喜びと安堵感があふれた。

 舞台は、1点差に追い上げた2死満塁。「満塁なのでストライクが来る。積極的に行こうと思った」と振り返る。ベンチでは西村監督に韓国語で励まされた。肩の力が抜け、冷静さを取り戻すきっかけになったという。甘く入った直球を、「軽く打つことだけを考えた」と中前に逆らわずにはじき返した。
 「4番として結果を出せず申し訳なかった」と謝罪から始まる異例のお立ち台だった。豪快な本塁打を期待され、開幕から味わったことのない内角攻めに苦しんだ。6打席連続三振など不振に陥った。WBCでは母国の4番を務めた男が「ロッカールームに行くのがつらかった」と言う。
 元来、本塁打打者ではない。原点の広角打法に立ち返る一打に何を思うのか。「韓国では肩の力を抜くことしか考えてなかった。いい結果を出そうと思い過ぎていた」と言う。言葉に気負いは見られない。取り戻した笑顔の裏に、誇りと自信がみなぎった。

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2010年3月28日のニュース