おかわり&中島“平成のON”アベック弾!

[ 2010年2月19日 06:00 ]

7回無死、中越えにソロ本塁打を放ち、次打者・中村(左)とタッチを交わす中島

 【西武3―8韓国斗山】西武の3、4番コンビが18日、ともに対外試合初戦となった韓国・斗山戦で豪快なアベック弾を放った。中村剛也内野手(26)が5回に推定飛距離150メートルの特大弾を放てば、中島裕之内野手(27)は7回に左中間に一発。2年ぶりの日本一奪回へ向け、おかわり君と中島の「平成のON砲」が順調な仕上がりをアピールした。

 打球の質と角度は違うが、いずれも打った瞬間に分かる完ぺきな当たりだった。そして2人に共通するのは力みのない自然体のスイングだ。
 5回先頭で打席に入った中村はカウント0―3からの直球を叩いた。「甘い球をミスすることなく打てた」という打球は高々と舞い上がり、左翼後方にある高さ22メートルの防球ネットの上部に直撃した。推定飛距離は150メートル。対外試合初戦で飛び出した「今季1号」に「気分は悪くないですよ」と満足そうだった。
 昨年は自己最多の48本塁打。パ・リーグでは92年のデストラーデ(西武)以来の3年連続本塁打王を目指す主砲には確固たる理論がある。「遠くに飛ばすには狙うのではなくボールにスピンをかけることが大事」。6日の特打。本塁方向への強烈な逆風が吹いていたが、力むのではなく「五、六分の力」でボールのやや下を叩き、浮力を生み出すスピンをかける練習を繰り返した。この試合も大きな放物線を描く「中村の本塁打」だった。
 一方、7回先頭の中島は風を利用した。カウント2―3から内角低めの直球を左中間に運んだ。「こっちに風も吹いていたし、風なりにコースなりにきれいに運べた」。昨季22本塁打中、中堅から右方向への一発が16本を占めるが、風向きとボールの軌道から左中間に引っ張った。16日のシート打撃でも新人・岩尾の初球のカーブを左中間席に放り込んだ。「テーマはその日その日で見つける。新しい感覚を探していく」。感性で打つ中島らしい考え方だ。
 3、4番コンビの順調な仕上がりに渡辺監督も「あそこらへんは全く心配していない。きっちり仕事をしてくれるね」と目を細めた。昨季、アベック本塁打は5度だが、今季は量産を予感させる2人の打撃。カギを握る中島は「あいつ(中村)はよう打つので、もっとアベック弾が増えるように今年は僕も頑張ります」と白い歯を見せた。西武のV奪回に「平成のON砲」の爆発が必要不可欠なのは言うまでもない。

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2010年2月19日のニュース