照ノ富士 3大関総崩れの中で綱の威厳!3場所ぶり初日白星 それでも自己採点辛口「良くない」

[ 2024年7月15日 04:33 ]

大相撲名古屋場所初日 ( 2024年7月14日    ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所・初日>平戸海(右)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・井垣 忠夫)
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 2場所連続休場から復帰した横綱・照ノ富士(32=伊勢ケ浜部屋)が、2場所連続となる初日の上位陣総崩れの危機を食い止めた。新小結・平戸海(24=境川部屋)を寄り切り、3大関全員に土がつく悪い流れを断ち切った。先場所覇者の新関脇・大の里(24=二所ノ関部屋)は平幕・御嶽海(31=出羽海部屋)の押しに完敗した。

 初日の土俵とは何と異質なのだろう。今場所も、目前で3大関が敗れた。しかも相手は新三役の新鋭。照ノ富士は「初日だし、今日は締めたいなと思いました」と気合を入れ直した。立ち合いで得意の右を浅くのぞかせた。抱え込んだ左を肩越しからの上手へ変え、2度目で盤石の寄り。土俵1周の攻防の末、相手の攻め手を封じる完勝だった。

 夏場所初日に大の里のすくい投げに屈し、右膝などを痛め、翌2日目から途中休場して以来の土俵。「良くない。立ち合いも当たれてないし、足腰がバタついている」。2場所連続途中休場明けで不振となれば、進退問題が浮上しかねない。自己採点は辛口だが、春場所の3日目以来の白星に少しだけ穏やかな表情を見せた。

 膝や腰に痛みを抱え、場所前の稽古でも相撲を取れたのは数日だけだった。それでも本場所の土俵こそ、最高の稽古場でもある。「徐々に直していければいい。相手より自分との闘い」と気を取り直すように語った。大関陣が崩れる中、一人横綱こそが文字通り最後のとりでだった。

 横綱の3場所連続黒星発進となれば98年初~夏場所の曙以来、26年ぶりの不名誉な記録となるところだった。綱の威厳を保ち、復活ロードが見えてきた。

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