サントリー日本勢初メダル 小野寺太志「日本のバレーボールは世界に通用する」バレー世界クラブ選手権

[ 2023年12月11日 12:54 ]

 バレーボールの世界クラブ選手権は10日、インド・バンガロールで3位決定戦を行い、アジア代表サントリーが欧州代表ハルクバンク(トルコ)に3―2(17―25、23―25、25―21、25―19、15―12)で逆転勝ちし銅メダルを獲得した。この大会でのメダル獲得は日本勢初の快挙。

 メダルがかかる一戦。サントリーは硬さが見られた。第1セットは序盤から相手のペース。セットポイントを握られてから日本代表ミドルブロッカー小野寺太志のアタックで踏ん張ったが、17―25で落とした。

 第2セットは一進一退の展開となるが、中盤でミスを連発して劣勢に回った。ムセルスキー、アラインらの得点で追い上げたものの、及ばず2点差で2セットを連取された。

 後がなくなったサントリーは第3セットで攻勢に出る。15―14でアライン、19―17でムセルスキーがスパイクを決めて流れを渡さない。22―19からは小野寺のブロックも決まり、25―21で取り返した。

 第4セットは序盤ムセルスキーが連続得点でチームに勢いを与える。ロシア人アタッカーは23―17からも貴重な1点をもぎ取り、最後は25―19で逃げ切りセットカウントを2―2とした。

 最終第5セットはサーブで相手を崩して得点を重ねる。ムセルスキー、アラインらの強打でリードを維持して最終的に15―12。フルセットの末に逆転勝利をつかんだ。

 男子の世界クラブ選手権は1989年に創設され、日本勢は13年大会にパナソニックが招待枠で参加したことがある。サントリーは今年5月のアジアクラブ選手権で優勝して出場権を獲得した。

 偉業を成し遂げた山村宏太監督は「目標であったメダル獲得を達成できて大きな喜びとともに安堵(あんど)している。苦しい展開が多かったが、勝ち切ることができたのは成長につながったと言える。今大会のメダル獲得は世界に通じると改めて発信することができ自信につながった。日本バレーボール界の起爆剤となるはず」などとコメントした。

 小野寺は今年、日本代表としてネーションズリーグで銅メダルを獲得し、アジア選手権を制覇。パリ五輪予選では来夏の本大会切符を手にした。所属クラブでも快挙を達成し「試合の入りは良くなかったが、修正できたことや気持ちを切らさずに戦うことができたのが勝利の要因だと思う。世界を相手に勝つことができたので、日本のバレーボールは世界に通用すると自信がついた」と胸を張った。

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年12月11日のニュース