松山 首痛の影響隠せず16位 生命線アイアン不調75「4日間いい状態でプレーできないのが悔しい」

[ 2023年4月11日 04:30 ]

米男子ゴルフツアー マスターズ最終日 ( 2023年4月9日    米ジョージア州 オーガスタ・ナショナルGC=7545ヤード、パー72 )

最終ラウンド、険しい表情でホールアウトする松山
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 第3ラウンド(R)の残りと最終Rが行われ、21年大会覇者の松山英樹(31=LEXUS)は第3Rの残り7ホールで通算5アンダーの5位まで浮上したが、最終Rは2バーディー、5ボギーの75とスコアを落とし、通算2アンダーで16位に終わった。首痛の影響は隠せずアイアン、パットの精度に苦しんだ。ジョン・ラーム(28=スペイン)が通算12アンダーで初優勝し、メジャー2勝目、通算11勝目を飾った。

 目にはうっすら光るものも見えた。最終18番はティーショットを右に曲げた。林からの2打目は左バンカー。3打目は1・5メートルにつけるもパーパットが右を抜けて2連続ボギー。「ティーショットが良ければパッティングが良くなかったり、ちぐはぐして…。最後は両方ともうまくいかなかった」。2年前の王者が悔しそうに夕日を浴びた。

 首の後ろ、手首にはテーピングのようなものも見えた4日間。「体の状態を考えれば、よくこの位置でいられたなって」と話す。暫定17位から出て、第3Rを終え、6打差の5位まで浮上。「最終Rは思い切り振れていた」と言い、2番の1打目は348ヤードもかっ飛ばした。だが生命線のアイアンは「総じて悪かった」。2度目のグリーンジャケットは遠のいた。

 パット数も31と苦しんだ。「11~13番で一つでも入っていれば面白い展開にと思ったんですけど…」。本来なら2オン可能なパー5でもあえて3打目勝負し、スピンを利かせてグリーンに止まる球を多用。パー5では4日間で9バーディーを奪取。だが最後までグリーンの「スピードをつかめなかった」と悔やしがった。

 最終日に順延された3Rの残り7ホールは3つ伸ばして首位に迫り、4日間のフェアウエーキープ率も全体4位(85・71%)と随所に貫禄も見せたが、不安を抱える首痛の影響は隠せなかった。今後の課題にも「体が4日間いい状態でプレーできないのが悔しい。早く練習も制限なくできるように、まずはメンテナンスを」と真っ先に肉体面を挙げた。

 次のメジャーは5月18日開幕の全米プロ。体が万全ならもっと強い松山が見せられる。言葉の節々に王者のプライドがにじんでいた。

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