ケンブリッジ プロ第一声は「ファイナルと9秒台達成」

[ 2016年12月20日 05:30 ]

日本陸連 年間表彰式 ( 2016年12月19日 )

アスリート・オブ・ザ・イヤーを受賞ししたリオ五輪400Mリレー日本代表ケンブリッジ(左)と桐生はマイクを使ってバトンリレー
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 日本陸連の年間表彰式が19日、都内で行われ、リオデジャネイロ五輪男子400メートルリレーの銀メダルメンバーが最優秀選手賞に当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。アンカーを務め、プロ選手として活動するケンブリッジ飛鳥(23)は来季、100メートル9秒台と結果にこだわる決意を示した。

 急成長を遂げた今季を象徴するように、ケンブリッジは2つのトロフィーを握っていた。5月に10秒10をマークし、日本選手権も優勝。新人賞に選ばれた23歳は、リレーの銀メダルメンバーとともに「アスリート・オブ・ザ・イヤー」もゲットした。「アスリート…」のトロフィーは08年北京五輪の銅メダルメンバーが授与。8年前のアンカー朝原宣治さんから手渡され、「先輩たちのメダルがあって、今回の結果がある」と笑った。

 今月14日付で所属していたドームを退社し、プロ選手としての活動がスタート。五輪で戦った海外のトップスプリンターはプロとして、走ることで大金を稼ぐ。「意識の差があるのかなと感じた。厳しい環境に身を置こうと決意した」とプロ転向に至った思いを明かし、「これまで以上に結果が求められるし、求めていかないといけない」と意気込んだ。

 100メートルが主戦場のスプリンターにとって「結果」とは日本初の偉業にほかならない。5月の10秒10以降、自己ベストは更新できず、リオ五輪の100メートルでは準決勝で敗退した。来年はロンドンで世界選手権が行われる。「ファイナルと9秒台を達成したい」。100メートルの日本勢の決勝は32年ロサンゼルス五輪6位の吉岡隆徳の例があるが、世界選手権はまだいない。日本短距離界の悲願の9秒台で、ファイナルを見据える。

 世界選手権の代表選考はダイヤモンドリーグなどの国際大会も新たに評価の対象になる方針。ケンブリッジは既に海外の有力代理人と契約し、練習拠点も海外に移す予定で、国際大会に積極的に出場する。「しっかり結果を出せるように頑張りたい」。プロ元年の17年、ケンブリッジが飛躍する。

 ▼ケンブリッジのリオ五輪 100メートルの予選は10秒13で通過したが、準決勝は10秒17で敗退。400メートルリレーでは予選、決勝ともにアンカーを務め、決勝では世界最速のボルトと競り合うシーンも

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