羽生「陰陽師」で和を演出 後半もステップ滑らか、体力強化に成果

[ 2015年10月16日 14:50 ]

今季初戦で優勝を飾り、メダルを手に笑顔の羽生結弦

 フィギュアスケートの羽生結弦(ANA)が15日、カナダのバリーで行われた今季初戦のオータム・クラシックで優勝を飾った。14日のショートプログラム(SP)で首位に立ち、この日のフリーも1位の184・05点で、2位以下に大差をつける合計277・19点をマークした。

 フリーでは三つの4回転ジャンプが入る高難度の構成に挑んだ五輪王者は、序盤のサルコーとトーループは成功したが、後半のトーループで転倒し「収穫も課題も見つかった」と振り返った。

 笛や太鼓の音色からなる映画「陰陽師」の曲で、自身初めての和のプログラム。4回転ジャンプ成功で順調に滑りだすと、リンク上で神秘的な空気を醸し出した。

 しかし、ジャンプの基礎点が上がる後半はミスが目立った。4回転は転倒で連続ジャンプにできず、二つのトリプルアクセル(3回転半)も納得のいく出来ではなかった。「大きな得点源だからこそ、決めないといけない」と反省した。

 SPでも4回転を後半に入れるなど、今季は体力的に厳しい演技へ挑戦している。「体力強化はかなりやってきた」と言うだけに、フリー後半もステップでは滑らかな動きと力強さを見せた。

 グランプリ(GP)シリーズは、第2戦のスケートカナダ(30日開幕・レスブリッジ)が今季の初舞台。本格的なシーズン開幕へ「また一歩進まないといけない」と向上心を口にした。(共同)

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2015年10月16日のニュース