年寄名跡証書3親方が提出できず 今後厳罰も

[ 2013年12月21日 05:30 ]

 年寄名跡の一括管理に乗り出している日本相撲協会は20日、親方衆らに求めていた名跡証書の提出を締め切り、鳴戸親方(元幕内・隆の鶴)、春日山親方(元幕内・浜錦)、宮城野部屋付きの熊ケ谷親方(元十両・金親)が提出できなかった。3人は協会役員以外の親方で構成する年寄総会で事情を説明。春日山親方は証書返還を求めて先代親方と係争中で、他の2人も名跡の前保有者と話し合いが不調であることを理由に挙げたという。

 北の湖理事長(元横綱)は「協会として対処する大きな問題。厳しい態度で臨む」と話した。協会は期限を初場所初日の来年1月12日に延期。危機管理委員会が3人から事情を聴いて対応にあたる方針で、解雇を含めた厳しい処分が下される可能性も出てきた。鳴戸親方は綱獲りを目指す大関・稀勢の里の師匠で、大事な初場所への影響が懸念される。また、この日の理事会では協会が目標とする来年1月の公益財団法人への移行が厳しくなっていることが報告され、名跡一括管理の難航も遅れの一因という。

 なお、未提出だった間垣親方(元横綱・2代目若乃花)は健康上の理由で19日付で退職し、提出の義務はなくなった。

 ▼宗像紀夫危機管理委員長 未提出は3人と聞いている。危機管理委員会が事情を聴いて協会の秩序を乱すような事実があればしかるべき処分を下す。処分は決めていない。時間はないが慌ててやってもしようがない。

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2013年12月21日のニュース