吉田涙の初優勝 激闘プレーオフ6ホール目で決着

[ 2012年8月13日 06:00 ]

初優勝を果たした吉田弓美子は大江香織と抱き合って号泣する

女子ゴルフツアー NEC軽井沢72トーナメント最終日

(8月12日 長野県軽井沢町 軽井沢72ゴルフ北コース=6525ヤード、パー72)
 2打差を追って4位からスタートした吉田弓美子(25=イーグルポイントGC)が67で回り、通算11アンダーの205でホールアウト。ジャン・ウンビ(23=韓国)とのプレーオフを6ホール目で制してプロ4年目で初優勝を飾った。今季初勝利を狙った不動裕理(35=フリー)は2打差の3位に終わった。

 ツアー史上2位の長いプレーオフ。決着は6ホール目。2メートルのバーディーパットを沈め初優勝を決めた吉田は両手でガッツポーズをつくった。同期の大江香織らの祝福を受けると涙をこぼした。

 最終18番でバーディーを奪い、通算11アンダーでホールアウト。1打差でリードしていた最終組ジャン・ウンビがその18番でボギーを叩いた。「ジャン選手が外すとは思わなかったので、どうしようと思いました」。プレーオフでは再三バーディーチャンスを迎えながら、ものにできなかった。それでも集中を切らさず勝利をもぎとった。

 厚木北高時代はナショナルチームに選ばれた。09年プロテスト合格。昨年賞金ランク42位でシード入り。今季初勝利を目指したが、高校の後輩・斉藤愛璃、同期の大江らに先を越され「おまえはまだかと言われ続けて半年です」と笑った。ステップアップツアーでも勝てなかったが「長く感じたのはテスト合格までの3年」と焦りはなかった。

 ロンドン五輪の日本勢の活躍にも刺激を受けており「女子バレーは銅、ボクシング(村田諒太)は金。私にも神様がほほ笑んでくれました」と喜んだ。「次は2勝目?」との質問には「私のレベルではまだ言えません。一歩一歩行くだけ」。着実な成長を目標にしている。

 ≪ツアー制後最長プレーオフは7ホール≫1988年のツアー制施行後ではプレーオフは7ホール決着が最長で、02年のヴァーナル・レディース(優勝は久保樹乃)と06年のスタンレー・レディース(優勝は古閑美保)の2試合ある。6ホールでの決着は今回で5試合目。なお、ツアー制前では86年ダンロップ・レディースでの10ホール(優勝は吉川なよ子)が最長となっている。

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2012年8月13日のニュース