これが自分の本当の姿…遼、屈辱の2週連続予選落ち

[ 2011年6月4日 06:00 ]

ホールアウト後、報道陣に囲まれる石川遼

日本ツアー選手権シティ杯宍戸第2日

(6月3日 茨城・宍戸ヒルズカントリークラブ西コース=7317ヤード、パー71)
 石川遼(19=パナソニック)が77と崩れ、通算18オーバーで“ブービー”の119位で予選落ちした。国内メジャー最年少優勝どころか予選2日間の160は自己ワースト記録で、3シーズンぶりとなる2週連続の予選落ち。次戦の全米オープン(16日開幕、米メリーランド州)に向けて渡米日程をずらし、国内で突貫調整を行うことを決めた。68で回り、通算5アンダーに伸ばした小林正則(35=フリー)が首位を守った。
【第2R成績】

 目の前の光景を受け入れられなかった。14番パー4。50センチのバーディーパットがカップに蹴られた石川は、その場で15秒近く固まった。「びっくりした。何でインパクトで緩んだのか考えていた」。次のプレーも忘れ、外した理由に考えをめぐらせた。メジャー最年少優勝のラストチャンスは最後まで不完全燃焼。優勝争いとは真逆の“ブービー”に「ここ2週間うまくいかないのが続いた。これが自分の本当の姿。悔しい」と唇をかんだ。

 3番パー3で1・5メートルから3パットのボギーを叩いた。13番パー3はグリーン左ラフからピンを6メートルオーバーするとパーパットは1メートルオーバー。返しのパットは1・5メートルオーバーし、次も入れられず、4パットでトリプルボギーを叩いた。「1メートルや1・5メートルが入らないのは技術面の問題。当たるポイントが一球一球バラバラ。先週からの不安をぬぐえないのはあった」と迷いを認めた。

 パッティングの不安はショットにも伝染し、4番では第2打を池に落としてボギー、7番パー3でも池に入れてダブルボギー。「パットのミスをショットでカバーできた」という終盤4ホールで1つ伸ばしたのが、せめてもの救いだった。

 全米オープンを前に垂れ込める暗雲。緊急事態に“突貫工事”を行うことになった。父・勝美氏(54)は「出発を遅らせて、みっちり練習をやる」と徹底指導を宣言。予選落ちが続いていた4月のマスターズ前も父子での練習で20位と健闘したが、今回も当初の予定から2日ほど出発を延期し、来週末の渡米まで特訓する。石川は「受け止めて練習を頑張る以外に何もできない」と屈辱を糧にさらにレベルアップすることを誓った。

 ≪スコアも順位も自己ワースト≫石川の予選2日間での160はアマ時代の07年のブリヂストン・オープンで記録した155よりも5打多く、海外を含めてもワーストスコアとなった。119位での予選落ちも日本プロ選手権の112位を下回り、最低の成績。2週連続の予選落ちは08年10月にANAオープンからの3週連続以来、3シーズンぶり。08年は5月から4週連続予選落ちもしている。また、13番で4パットしたが、国内ツアーでは昨年のフジサンケイ・クラシック第2日の3番ホール以来2度目。海外ツアーを合わせると4度目となった。

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