“幻の春場所番付”配布 ブラジル出身・魁聖ら幕内待遇に

[ 2011年2月28日 11:04 ]

大相撲の八百長問題で番付が発表されず、「残念」と語る魁聖

 日本相撲協会は28日、1月の初場所の成績に基づいて編成された全力士の新たな序列を東京・両国国技館で各部屋に配布した。八百長問題で3月の春場所が中止となったため「番付」は存在しないが、本来なら番付発表日だったこの日から、新たな序列に応じた待遇が適用される。

 報道陣に配布された十両、幕内の「順席」によると、栃乃若(22)=本名李大源、兵庫県出身、春日野部屋=と魁聖(24)=本名リカルド・スガノ、ブラジル出身、友綱部屋=の2人が“新入幕”。魁聖はブラジル出身で初の幕内力士となる。

 八百長メールに関連して名前の挙がった14人のうち、幕内には西8枚目の翔天狼と東11枚目の光龍がいる。十両では幕内から転落した豊桜が西3枚目、霜鳳が西5枚目。ほかに旭南海が東6枚目、若天狼が東10枚目、清瀬海が西11枚目、千代白鵬が東14枚目にランクされた。

 今後の相撲協会による八百長関与力士の処分や引退力士の扱い次第では、本場所再開前に新番付が再編成される可能性もある。春場所の番付編成会議は八百長問題が発覚する前の1月26日に開かれ、磋牙司、玉飛鳥、益荒海の3人の再十両を発表していた。

 朝青龍に並ぶ史上2人目の7連覇に挑むはずだった白鵬が東の横綱。ともに大関昇進が期待される琴奨菊と稀勢の里が東西の関脇で、豊ノ島が小結に復帰した。

続きを表示

この記事のフォト

2011年2月28日のニュース