北島 すべて日本新で3年ぶり3冠達成!

[ 2011年2月28日 06:00 ]

男子200メートル平泳ぎで短水路日本新をマークして優勝、表彰式で笑顔を見せる北島康介

競泳日本短水路選手権最終日

(2月27日 東京辰巳国際水泳場)
 男子平泳ぎの北島康介(28=日本コカ・コーラ)は前日の100メートルに続いて、50メートルと200メートルも短水路日本新記録で制して3冠を達成した。50メートルでは斉藤勇人(富士通)の日本記録を0秒04更新する26秒68、200メートルでは冨田尚弥(中京大)の日本記録を0秒17更新する2分2秒95。長水路で行われる4月の日本選手権、7月の世界選手権(上海)へ向け、大きく弾みをつけた。

 最終日の最終種目。会場を沸かせたのはやはり北島だった。50メートル決勝を日本新で制してから約2時間後の200メートル決勝。スタートから頭一つ抜け出すと、昨年12月の世界短水路選手権を制した冨田を振り切ってゴール。その冨田の持つ日本記録も上回り、08年6月のジャパン・オープン(長水路)以来の日本新3冠を成し遂げた。「スピードと200メートルを泳ぎきる持久力に自信がついた。日本で戦う怖さもちょっとなくなった」。無冠に終わった昨年4月の日本選手権の嫌なイメージも、昨季終盤に右肩などを痛めて崩れた泳ぎの不安も全て払しょくした。

 ミズノとの契約が満了した昨年末、あえて契約延長しなかった。「今年はチャレンジできる年。いろいろな水着を試したい」とフリーの立場を選択。数千万円の契約金よりも、ロンドン五輪での勝負水着の見極めを優先した。今大会は計4社の水着をテスト。五輪へ向けた準備は着実に進んでいる。「良すぎたので、怠けないで、帰って練習します」。本格的な長水路シーズンへ向けて、大きな自信を胸に再び拠点の米国に戻って調整する。

 ≪末永 今季限りの引退を表明≫男子平泳ぎで北京五輪に北島とともに出場した末永雄太(25=チームアリーナ)が3位に終わった200メートルのレース後、今大会限りの引退を表明した。北島の復帰、立石、冨田ら若手の台頭もあって昨季はアジア大会の代表からも漏れ「もう勝つことができないんじゃないかと思った。いい機会だと思った」と引き際を決意。今後はデサントに社員として勤務する予定だ。

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2011年2月28日のニュース