遼くん「心も体もぎりぎり」それでも貫いた攻めの姿勢

[ 2010年9月5日 17:49 ]

プレーオフを制し、薗田峻輔(右)と握手する石川遼

 【フジサンケイ・クラシック最終日】スタート時の3打のリードを失い、逆に1打を追う展開となった本戦の18番(パー4)。石川の左バンカーから176ヤードの第2打は、ピン手前1メートルにピタリ。土壇場のスーパーショットは、その底力から飛び出した。

 このバーディーで生まれたプレーオフは、高校の先輩後輩としてジュニア時代から競い合った2人が「ずっと胸に描いていた」と口をそろえる夢の舞台だった。

 互いにチャンスを逃しながら迎えた4ホール目、薗田が1メートル弱のパーパットを外して長い戦いはあっけなく終わった。「心も体もぎりぎりの状態だったけど、薗田先輩との戦いはいつまででもできる、と思った」と言う石川は、相手のミスによる決着に何とも言えない表情を浮かべた。

 初のメジャー4大会フル参戦となった今季、石川は「パー5で常にイーグルを目指すトップ選手の姿勢」に刺激を受けた。だから「攻めの姿勢を貫く」と言い続け、自らの飛距離を存分に生かせる今大会で結果を出せたことを何よりも喜んだ。

 自身初となる大会連覇や、今季初めて賞金ランク首位に立ったことも、その満足感には遠く及ばない。2年連続賞金王に向け、勝負の終盤戦へ加速を始めた18歳だが「自分のゴルフの基本を見つめ直せた」と浮足立つことはなかった。

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2010年9月5日のニュース