元大鵬・納谷幸喜氏が語る「横綱の品格」とは

[ 2010年5月29日 10:19 ]

 元横綱・大鵬の納谷幸喜氏(69)が、迷走する相撲界に苦言。大鵬の栄光を描いた「横綱大鵬 晩節のかがやき」(小学館、1575円)で「横綱の品格」とは何か、口を開いた。

 元横綱の朝青龍(29)が暴力を振るい、引退した際には「残念だ。残念とした言いようがないよ」と嘆息。自身の現役時は、史上最多となる32回の優勝を重ね「心・技・体」がそろった昭和の大横綱と称せられたが、優勝回数が増えるにつれ心が乱れていった後輩は「横綱力」が不足していたと断じている。

 「巨人・大鵬・卵焼き」のキャッチフレーズが生まれた当時、「いい選手ばかりそろっていて勝って当たり前のチームと一緒なんて」と当初は抵抗感さえあったことも明かした。

 引退後は30年以上にわたり日本赤十字社に血液運搬車「大鵬号」を送り続けるなど、後進の指導をするとともに福祉活動にも尽力。現在は孫の大相撲入りを夢見る「じじバカ」。自身だけでなく故・琴櫻の孫もわんぱく相撲の常連で、「やがて三世の時代がくると期待しているよ。少なくとも、それまでは元気でいなくてはね」と期待を込めた。

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2010年5月29日のニュース