日本勢Vなし…初の屈辱も、日本水連は“脱井村流”

[ 2010年5月6日 06:00 ]

デュエットで3位の乾、小林(奥)組

 シンクロナイズドスイミング日本選手権最終日は5日、東京辰巳国際水泳場でジャパン・オープンを兼ねて3種目のフリールーティン決勝を行い、デュエットは乾友紀子(19)、小林千紗(22=ともに井村シンクロク)組が合計182・625点で日本勢最高の3位となり、11月のアジア大会(中国・広州)などの日本代表となった。指導する井村雅代コーチ(59)は日本代表コーチ復帰に意欲を見せたが、日本水連は“脱井村”にこだわる方針だ。

 94年のオープン化以降、初の日本勢優勝なしという屈辱的な結果だった。日本は現在、代表スタッフの陣容すら決まっていない異常事態。この惨状に、かつての黄金時代を支え、北京五輪では中国をチーム銅メダルに導いた井村コーチは黙っていられなかった。昨年8月から指導する乾と小林が代表権を手に入れたこともあり「自分は(日本の)役に立ちたいと思う。オファーがあれば断る理由はない」と代表復帰に意欲を示した。
 北京五輪後、本間委員長を中心とする日本水連上層部は指導者の若返りを推進。陣容は22日開始の合宿までに決める予定で、同委員長は「何パターンか考えている」とだけ話した。だが、金子前委員長は「信念を曲げないでやる意志があるようだ」と、井村コーチは構想外であることを強調。シンクロ日本の低迷は、強化策以前の問題にあるようだ。

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2010年5月6日のニュース