村上 銅メダルを獲得!/男子やり投げ

[ 2009年8月24日 00:29 ]

男子やり投げ決勝に出場した村上幸史

 陸上の世界選手権最終日は23日、ベルリンで行われ、男子やり投げでは日本勢で22年ぶりに決勝に進んだ村上幸史(スズキ)が2投目の82メートル97で3位に入り、この種目では五輪、世界選手権を通じて日本勢初となるメダル獲得の快挙を達成した。投てき種目でのメダルは2003年パリ大会男子ハンマー投げ3位の室伏広治(ミズノ)以来3大会ぶり2人目。今大会の日本のメダル獲得数は2となった。

 日本の投てき史に新たな一ページを加える1投だった。男子やり投げの決勝。各選手が風に苦しむ中、29歳の第一人者、村上の2投目は低い軌道で伸びて82メートル97をマーク。「今は狙った試合で結果を出せる。世界を驚かせる」と宣言した通り、銅メダルを獲得して世界の仲間入りを果たした。
 185センチ、90キロの恵まれた体格で日本選手権は10連覇中。今季は背筋と腰回りの筋力をパワーアップした成果で「楽に投げられるようになった」とフォームに力みが消え、5年ぶりに出た80メートル台を連発してきた。五輪、世界選手権を通じて吉田雅美、溝口和洋らが立てなかった表彰台に、日本選手で初めて立った。
 中学までは野球部。全国の強豪校からスカウトされるほどの実力だったが、当時の体育教師がやり投げの元高校王者だった縁で愛媛・今治明徳高からやり投げの世界に飛び込んだ。国旗を背に大歓声に応え「今は陸上をやっていて幸せに思う」と喜びに浸った。

 ◆村上 幸史(むらかみ・ゆきふみ)愛媛・今治明徳高、日大出。日本選手権は10連覇中。五輪は04年アテネ、08年北京と出場し、いずれも予選落ち。アジア大会は02年、06年大会で銀メダル。185センチ、90キロ。29歳。愛媛県出身。

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2009年8月24日のニュース