おかみさんまで…口止め工作していた時太山事件

[ 2009年2月14日 06:00 ]

 大相撲時津風部屋の序ノ口力士、時太山(ときたいざん、当時17、本名・斉藤俊=たかし=さん)が暴行を受けて死亡した事件で、傷害致死罪に問われた前時津風親方の山本順一被告(58)に対する公判が13日、名古屋地裁で行われた。

 この日は傷害致死容疑で書類送検された時津風部屋の現役力士2人が証人として出廷。29歳の三段目力士は、宿舎で斉藤さんをビール瓶で殴打した山本被告が「額のキズは腕時計が当たったことにしよう」と口裏合わせをしたと主張した。
 さらに、部屋のおかみさんでもある山本被告の妻から「ビール瓶で叩いたことを(警察に)言ったら、親方が逮捕されてしまうから言わないで」と口止めされたと証言。夫婦ぐるみでの隠ぺい工作も明らかになった。
 かつての師弟が久しぶりに対面したこの日の公判。「ぶつかり稽古は罰だった」「(親方の指示に逆らうことは)できません」など、自分に不利な証言に山本被告は不満そうに眉をひそめ、稽古場の図面がモニターで再現されると、急に背筋を伸ばして含み笑いするなど不気味な雰囲気。審理は24日に再開され、25日からは有罪が確定した3人の兄弟子が証人として登場する。

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2009年2月14日のニュース