柳本ジャパン 苦戦するも3連勝

[ 2008年5月20日 20:29 ]

<日本―カザフスタン>第1セット、栗原がスパイクを決める

 バレーボールの北京五輪女子世界最終予選第3日は20日、東京体育館で行われ、日本はカザフスタンに苦しみながらもストレートで勝ち、セルビアとともに負けなしの3連勝とした。カザフスタンは3戦全敗。好サーブと荒木(東レ)らの奮起で第1セットを逆転で制した日本は第2セットに苦戦した。パブロワに強打を許し、32―31から相手の反則で辛くも奪った。第3セットは高橋(NEC)の活躍などで押し切った。五輪初出場を狙うセルビアは2連勝の韓国にストレート勝ち。ポーランドはドミニカ共和国を3―1で下して2勝目(1敗)を挙げた。タイは持ち前の堅実なプレーでプエルトリコを下した。

 ≪正念場で不調の栗原が意地≫第2セットで22―24と追い詰められた日本は鬼の形相で食らい付き、レフトで待つ主砲栗原につないだ。試合の分岐点となったこのセットを33―31で奪ったのがものをいい、最初に立ちはだかったアジアの壁を打ち破った。
 初戦のポーランド戦でスパイク決定率がわずか25・71%に終わるなど、過去2試合は味方の勝利の裏で「自分の出来には納得していない」と顔を曇らせた栗原が、土壇場で真価を発揮した。

 第2セット途中まで弱気なフェイントを連発したが、22―24から次々と強打を決めた。相手の高いブロックをはじき飛ばすパワフルな一撃も見舞った。その後も背番号1のエースが得点し、最後は相手のミスで決した。

 それまでは木村や高橋を中心にトスを上げたセッターの竹下も、この苦境で栗原の潜在能力に託したようだ。試合の流れはここで事実上、決まった。落胆したカザフスタンが立ち直ることはなかった。復調の兆しが見えたエースの奮起で、日本が北京切符獲得へまた一歩前進した。

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2008年5月20日のニュース